イトスギの仲間
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イトスギの仲間の育て方・栽培方法

イトスギの仲間
モントレーイトスギ‘ゴールド・クレスト’
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栽培カレンダー

基本データ

園芸分類 庭木・花木,コニファー
形態 低木,高木 原産地 北半球
草丈/樹高 0.5~20m 栽培難易度(1~5)
耐寒性 普通 耐暑性 強い
特性・用途 常緑性,生け垣に向く,初心者でも育てやすい,カラーリーフ

育て方のポイント

栽培環境・日当たり・置き場

水はけがよい場所を好み、日当たりのよい場所でよく育ちます。生育が旺盛で、庭植えでは早く大きくなりますが、根の張りが粗いため強風による倒伏がしばしば見られます。支柱で支持するか、あらかじめ強い風を避ける場所を選んで植えます。

水やり

鉢植えや、庭植えでも植えつけてから2年未満の株は、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えます。庭植えで植えつけて2年以上たつ株は水やりの必要はありません。鉢植えでは夏場の水切れに注意します。

肥料

庭植えは2月に有機質肥料を、寒肥として株元の周辺に埋めておきます。鉢植えは3月に化成肥料を株元に追肥します。

病気と害虫

病気:葉枯病
枝先や途中の葉、株元の葉が茶色く枯れてきます。枯れ方は病原菌の種類によって違いますが糸状菌(カビ)が原因です。土の中で越冬した菌が風や雨によって飛散して伝染することで発生します。葉が密生した株は風通しが悪く樹冠内部が乾きにくいため、梅雨時期にさらに範囲が拡大します。密植を避け剪定により樹冠内部の風通しをよくしておきます。また、堆積した古い落ち葉を取り除き、マルチングをして泥はねを防止すると発生を軽減することができます。

害虫:スギドクガ
鮮やかな黄緑色の体に茶色と白色の毛があり、一見刺されると痛そうに見えますが毒はなく、触れても痛くありません。4月から6月、7月から8月の年2回食害を受けます。樹冠内部の葉から食べるため外からはわかりにくいので、食害を受けやすい時期は株元にふんが落ちていないかを注意します。

用土(鉢植え)

水はけがよく有機物の多い土にします。赤玉土(中粒)2に、完熟腐葉土または樹皮堆肥1の比率で混ぜたものなどを使います。市販の培養土でもかまいません。

植えつけ、 植え替え

コニファーはポットなどで生産されているものが多く、このような株は根を切らずに植えつけができるので、特に植えつけ時期を選びません。根を切って行う移植や掘り上げてまもない根巻き株の植えつけは、庭植え、鉢植えともに11月から3月または梅雨の期間が適期です。庭植え、鉢植えとも、植え穴または鉢土の底に有機質肥料か緩効性化成肥料を元肥として入れておきます。

ふやし方

さし木:2月から3月が適期です。昨年伸びた各枝の先端から10cmほどの穂木を採取します。切り口をカッターナイフなどで斜めに切り整えて2時間程度水あげし、鉢に入れた清潔な用土にさします。さし木後は乾燥しないよう鉢ごと透明なビニール袋に入れて密閉し、直射日光を避けた明るい場所で管理します。

タネまき:10月から11月に茶色く熟した球果を採取します。これを直射日光が当たらない風通しのよい場所で乾燥させると、割れてタネを取り出すことができます。取り出したタネはなるべく早く清潔な土にまき、5mmほど覆土してたっぷり水を与えます。なお、球果は熟すのに2年ほどかかります。

主な作業

剪定:目標の大きさに育ったら刈り込むか枝を切り戻し、あわせて枝をすかす剪定を行い、大きくなりすぎないよう樹形を維持します。なお、刈り込むと切り口が茶色く変色しますが、春の芽吹き前、2月から3月に刈り込めば、新芽が伸び出てすぐに目立たなくなります。

特徴

イトスギの仲間は常緑針葉樹のコニファーです。鱗片状の葉を立体的に展開し、放任しても整った狭円錐形の樹形となります。日本ではモントレーイトスギの‘ゴールドクレスト’がよく知られています。生育は旺盛ですが根の張りが浅く粗いため、庭植えにすると強...

種類(原種、園芸品種)

モントレーイトスギ‘ゴールドクレスト’

モントレーイトスギ‘ゴールドクレスト’


Cupressus macrocarpa ‘Goldcrest’
明るい黄緑色の葉と整った樹形が人気で、日本ではもともと屋内観賞用に生産された。庭植えでは葉の緑色が濃く寒さに当たると黄色を帯びる。生育が旺盛なので大きくなりすぎないように剪定して樹形を維持する。

アリゾナイトスギ ‘ブルー・アイス’


Cupressus arizonica ‘Blue Ice’
青みがかった葉に白いワックスが付着した灰青色の葉色が美しい品種。刈り込みにも耐えるが、雪の結晶を思わせる枝先の表情を残すには、ひと手間かけて切り戻しによる剪定を行いたい。‘ゴールドクレスト’より耐寒性が強い。

「趣味の園芸」講師陣、専門家の執筆による植物図鑑

執筆:高取利道(たかとり・としみち)
奈良県で庭のデザイン、施工、管理を行うタカトリ園芸を経営。コニファー、花木、小果樹の利用を提案し、園芸番組への出演や、講習会、新聞、園芸誌への執筆を通してガーデニングの楽しさを伝える活動を行う。1級造園施工管理技士、農薬管理指導士。
◆植物図鑑は、原則として作成時の情報に基づき掲載しております。図鑑の作成年によって、科名や属名などが最新の分類とは異なる場合がありますが、何卒ご理解ください。
植物図鑑の項目の見方について >  科名、属名の分類について >
◆植物には規制や保護が行われている種類、無断でふやして販売・譲渡を行ってはいけない登録品種などがあります。また薬剤の使用時は、ラベルをよく読み使用方法を守りましょう。
園芸を楽しむうえで知っておきたいこと >

イトスギの仲間のそだレポ(栽培レポート)

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