ハギ属の新白花品を3品種報告した.シロバナネコハギ L. pilosa f. virginea H. Ohashiは香川県大川郡大内町(現東かがわ市)の野生品で三谷 進氏の発見である.旗弁の内面基部にある赤紫色の斑点を欠くため,花全体が純白である.シロバナマルバハギL. cyrtobotrya f. virginea H. Ohashiは茨城県鹿島郡神栖町(現神栖市)で,野口達也氏によって発見された.純白花をもつ.シロバナミヤギノハギ L. thunbergii subsp. thunbergii f. miyagialba H. Ohashi & K. Ohashiは宮城県仙台市野草園に栽培されていたもので,菅野邦夫氏の発見である.小葉の上面は無毛あるいは主脈上にわずかに有毛の場合があり,典型的なミヤギノハギの白花品である.小葉上面が有毛であるニシキハギ(ビッチュウヤマハギ,チョウセンヤマハギ)の白花品はL. thunbergii subsp. thunbergii f. albiflora (Matsum.) H. Ohashi とされている.