【玉扇の話】ハオルチア部 コミュニティ

トピックテーマ

玉扇の話

2018/01/12



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玉扇(ぎょくせん) ハオルチア・トゥルンカータ


属名の Haworthia はイギリス人の植物学者ハワース(Adrian Hardy Haworth, 1768-1833)さんの名から来てる。

種小名の truncata は「切られた形の」という意味。


原産地は南アフリカ共和国の西ケープ州。

この地域は冬が雨季で温度の低い季節に雨が降って成長をする。

夏の乾季は休眠してるいわゆる冬型の植物、日本では秋から春に成長させる。

現地では動物の食害から逃れるためだろう体のほとんど地中に埋まっていて透明な窓だけを出して日光を取り入れてる。


写真1枚目:この玉扇は葉の側面まで用土に埋めてみた。
だいぶ露出してしまったが。

写真3枚目:原産地じゃ、こんな感じで窓だけ出して自生してる事が多いそうだ。

動物に喰われるのを防ぐためと、横からも湿気を吸収するためなのだろう。

日本人は窓の模様(紋という)の良し悪しで値段を付ける。
無紋は安く売り買いされるらしい。これは万年青やランと同じ。


写真2枚目:その無紋の玉扇。(わずかに模様があるがこの程度は市場じゃ評価されない)

地味だが、なかなかいい雰囲気を持ってると思う(自画自賛)

プロフィール紹介でも書いたが、無謀なコレクションはやめたのでこれ以上数を増やさないようにしている。

ひと鉢入魂。
あとで後悔しないように栽培管理を徹底するのが目下の目標。
空回りが多いのは技術が未熟なせいだろうが、未来へ向かって精進するしか道はないと思って頑張ってる。


「用土」

玉扇・万象の根は太い直根で、春と秋の成長期はともかく休眠時にジャブジャブ水をやり過ぎると根腐れする。
でも、ここが初心者にはむずかしいとこだが、用土をあまり乾燥させると育たない。

水を切ったりしてシワがよったりした物はなかなか元に戻らなかったりする。
たとえ休眠期でも細根も完全に乾燥させないように適湿を維持したいものだ。

だから用土は、排水が良くて保水力の良い土という相反する物を使用することになる。

荒目の土で多孔質な物が良いが、サボテンよりも根が柔らかいので砂より土が根の成長に適してる。

しかし各種の土は古くなると粒が崩れて目詰まりを起こしやすく、根の呼吸が阻害されるってこともある。

だから透水のいい軽石と保水のいい土の両方を適当に混ぜてやるのがセオリー。

たとえば、赤玉土:4,日向土や桐生砂:2,鹿沼土:2,パーミキュライト=1,燻炭=1,

ま、これはあくまでも1例でそれぞれの栽培環境で工夫するわけだが、総じて保水と透水の条件をクリアして弱酸性になればどんな配合でもOK。
あとは水やりの手加減で微調整してゆけばいいのだよ。



[鉢]

前の日記で口を酸っぱくして言ったけど、ハオルチアでも玉扇や万象の様に太根の品種は根が長く伸びるので蘭鉢が適してる。

観賞用や品評会には黒塗りの猫足付きのラン鉢・万年青鉢がいいが、栽培面からは安価な朱温鉢は管理もし易く育て易いかも。
ただし根が深いので縦長の鉢でなきゃマズい。

またプラ鉢でも水やりを加減すれば十分使えるけど、初心者は鉢内の状態がわからないので過湿にしてしまう恐れがあるからやめておいた方がいい。

素焼鉢は、何度も言うが乾燥しすぎる。



[植え替え]

成長の始まる秋口が一番適しているが、根が張らないうちに種を付けたりすると苗が弱って作落ちしてしまう。
交配して結実させたい苗は、体カを消耗させない様に秋にはしないで春先に植替えをする。

もちろん真夏は控えるが、緊急時はもちろん購入時や何か特別な必要がある時は日射や水やりを加減して年中行っていい。

このように、なんでも頭を固定化して物事を考えるのは良くない。
臨機応変、柔軟に考えることも必要。

実際の植え替えは、2~3日水やりをしないで置いておき鉢を軽くたたいて上を緩めてから土ごと苗を抜き出す。

根を傷めないように慎重に指でほぐしながら、腐った根を取り除く。
異常が無ければ根についた土はそのままにしてすぐに植え込む。
(もちろん新しい土を周りに入れて下さいよ)


くどいようだが、ハオルチア・ガステリア・アロエなどのユリ科の多肉は根を乾かしたりイジったりされるのを嫌う。
根が噛んでる土はできるだけそのままにして新しい用土の中に固定するべき。

地際の腐敗部分をえぐりとった場合や掻き子や葉を取って傷口が大きい時は、ベンレート・消石灰で殺菌して植えるか、傷口まで植えずに根の部分まで一応植えておいて傷口が乾いてから土を足す。



[水やりについて]

栽培場所の環境や植える土や鉢の種類、鉢と苗のバランスや、また一つの温室内でも場所によって乾き方が違う。

同じ種類の植物でも成長の違いもあるし過湿を好む物もあれば乾燥を好む物もあり個体差がある。

極端に云えば、ひと鉢ひと鉢違う。

基本的には、秋と春の成長期には土の表面が乾いたらタップリとやり冬の休眠期には土の半分程乾いた頃に充分に、そして夏の体眠期には土が完全に乾かないうちに少し湿る程度やる。

夏の時期は陽が落ちて鉢の温度が下がってからやるのが無難かもしれない。


昔から、盆栽の世界じゃ「水やり三年」と言われる。
一人前になるにはそれくらい修練が必要ということだろう。

いろんな多肉植物を手掛けてみて経験を積むより道はないようだ。


さいわい今は多肉ブーム。

栽培関係の書籍も多数出版されてるし、ネットで検索してもゾロゾロアップされてるのを読むことが出来る。

ネットの場合初心者も多く記事を書いてるので、参考になるかどうか反面教師なのかどうか取捨選択が必要。
コレクター=栽培の達人とは限らないし、知恵袋などの知ったかぶり回答者も困ったものだ。

まぁ、玉石混交から本物を探し出すのは読者諸君の叡智を待つ以外にない。

頭でっかちになってもダメだしヘタな経験の結果を"金科玉条"のごとく信じ込んでる老人たちも始末が悪い。


「真理は中間にある」

程よいバランスが要求されるかも知れない。




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コメント

最新20件を表示

1 2018/02/06
あづき
湯島臥牛さん!こんばんは!

ハオルチア部!お勉強しにやってきました。
よろしくお願いします!

明日、北海道から替わりのハオルチアがやって来る事になりました。また大雪の日です。凍みてないといいのですが😧

前回、乾いた?かんぴょうみたいな平べったい根を切らずにそのまま植えました。育てられていた環境は、10~25℃という事なので、突然暖房無し部屋には置かず、9~21℃位のリビングに置き少しずつ寒さにならして行く予定です。

抜き苗の植えつけですが、湯島臥牛さんの日記には、乾かさないように根に霧吹きをかけてとありました。同じように処理し、こちらに記載されていた【水やり】にあるように、しっかり水を与えて良いでしょうか?
今回、どんな状態の株が来るかわかりませんが、絶対枯らしたくないのです。ご指導お願い致します。

元々あるオブツーサなどは、水やりはまだまだ馴れていないので、2週間位に1度の割合でスポイトで根元だけに水分を与えています。
2 2018/02/06
湯島臥牛
わかりました。
まず、最初に申し上げます。

「抜き苗」で送られて来る訳ですから根が乾いてしまってます。
ハオルチアの根は「直根」と「ヒゲ根」があります。
直根は「ゴボウ根」とも云い表面が乾いても芯は生きてて、ヒゲ根は乾くと助かりません。

でも、植え付ける時はサボテンの植え替えのように根はカットしてはいけません。
そのまま拡げるようにして周囲に土を入れていって下さい。

土中のゴボウ根の先からやがて新しいヒゲ根が発根して吸水を始めます。
しかしそれは、根を乾かさず素早く植え替えた株に比べてスタートが遅くなります。

土ですが、赤玉土中粒5 鹿沼土中粒3 ピートモス1 燻炭かバーミュキュライト1を混ぜた物が良いでしょう。

混ぜるときはスプレーで霧吹きしながら混ぜると満遍なく混ざります。
軽く握って開いたら土団子がひび割れて砕けるくらいの湿り具合にして下さい。

植え付けは土を決して押し込まず、鉢を床へ軽く叩くようにすると用土が根の隙間を埋めて落ち着きます。

植えたら水はすぐにやっちゃぁダメ。
スプレーで混ぜる時に湿らせてありますから、3〜6日置いて表土が乾いてから水遣りします。

その際 根元にやらないで、鉢の際を一周させるようにやります。
ゆっくり大型スポイトでやってゆくと、やがて鉢穴から透過した水が抜けます。
そこでストップ、時間と共に用土全体が適湿状態になります。

直射日光はダメですよ。
とくに植え付けてから1週間〜10日はティッシュペーパーを被せるなりして軟光線を浴びさせて下さい。

ハオルチアやガステリアは日中と夜間の温度差がある時季に成長します。
だから熱帯夜の夏は休眠します。
また、最低温度が0℃近くになるとやはり休眠します。

休眠状態になると根からの吸水をしなくなるので、水遣りは少なくしなきゃいけませんが、完全断水すると根が死にますので「瞬間腰水」や鉢際にスポイトで少量灌水したりしてわずかに湿ってる状態にします。

もちろん休眠中は遮光を強めにします。
サボテン類とは全く性質が違いますから休眠中の直射日光などはもってのほかです。
軟光線を長く当てるのがコツです。
3 2018/02/06
あづき
丁寧で、🔰わかりやすい育て方ありがとうございます!

大雪かき分けて、材料を調達してきました。高さのある素焼き鉢を見つけたので、これに教えて頂いたアルミホイル作戦を実行します!これだけ土の粒が大きめだと、水捌けが良くて鉢底石はいらなさそうです。
鉢がちいさいから、底石は要らないのかな?

水やりは縁から\(◎o◎)/えぇ💦また、衝撃のお言葉がっ!!悪い事ばっかりやっていたんですね。水やりは、与え過ぎが恐かったので、根元だけにあげてました😓今まで、枯れないでいてくれた事が不思議です。

今日、朝イチで郵便局に到着したか確認の📞をしたのですが…まだついておらず、明日以降になると言われてしまいました(@_@;)あぁ〰️不安です😧
4 2018/02/06
湯島臥牛
.
ボルシー系だという説があります。
そうだとすればレース系です。

林雅彦氏の著書『ハオルシア』に、
「レース系は、弱光下ではだらしなく間延びしてしまいますが、強光下では葉先が枯れて汚くなってしまいがちです。

玉扇・万象・ピクタ類がうまく育つ環境では光が強すぎてまずきれいには育ちません。
遮光の調節が必要なグループです。」とあります。

https://pukubook.jp/detail/Haworthia_Emerald

http://tanikulove.com/ハオルシア-エメラルドled-ここに永眠する/
5 2018/02/06
湯島臥牛
http://sigatsuhakiminoviolin.com/archives/6139.html

こう断定してるブログもあります。

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