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植物に紫外線は必要か?

2018/03/01
小生の日記を見てない人に再掲します。

       ◆


植物に紫外線がはたして必要か?

必要ならどの程度必要か。照射時間は。
あるいは無くったっていいのか。

結論を先に書くとあとは読んでくんないから勿体つけて最後に書くぜ。

いや、こう予告すると途中を読み飛ばすのがいるから結論の個所は意地悪して明かさねぇよ。
ちゃんと全文読んでくれる人にだけ教えちゃう。
(結構しんどい思いして書いたから斜め読みされちゃぁかなわねぇし)



まず、紫外線にゃ種類がある。
UV-A(紫外線A波)・UV-B(紫外線B波)・UV-C(紫外線C波)の3種類。

このうちUV-Cはオゾン層に吸収されるから除外するとして、ふつうにゃUV-AとUV-Bの2種が人体に影響する。
(UV-Cは生物の細胞に対しての破壊力が凄まじい。つまりオゾン層の破壊されてる南極地帯は相当にヤバいことになる)

地表に降り注ぐ紫外線の約99%をを占めるのがUV-A。
波長が長く、雲や家の中・車の窓ガラスも透過して肌にも到達するため「生活紫外線」とも呼ばれる。
UV-Aを浴びると肌はゆっくりと黒くなりシワやたるみを引き起こす。

次に波長が短いのがUV-B。
屋外での日焼けの主な原因となるため「レジャー紫外線」とも呼ばれ、多量に浴びてしまうと皮膚に赤い炎症を起こしメラニンを生じさせシミや色素沈着の原因になる。


昔は「夏場に日光浴して肌を焼いておくと冬になって風邪に対する抵抗力が備わる」とか云われてた。
しかしこれは俗説で、今どきこんなことを言う学者・医療関係者はいねぇ。

たしかに、古来紫外線は人体に必要不可欠とされて来た。
昔の衛生学なんかにゃ「紫外線は皮膚におけるビタミンDの生成に必要」って書かれてあった。

あるアメちゃん学者は、UVB照射時間が短いことがビタミンDの欠乏を起こし合衆国で何万もの死者が生じていると主張してる。
実際に米国では日照の少ない緯度の高い地域での大腸癌、乳癌、卵巣癌、多発性硬化症が多発してるらしい。

また、ビタミンD欠乏は骨軟化症(くる病;いわゆる背ムシ)を生じさせる。
現に、北欧へ移住した黒人の子供たちがくる病を発症してる例が多いそうだ。
皮膚の活性化したメラニン色素が紫外線吸収を阻害してる症例だろう。

だけど、必要なビタミンDを得る日光浴の時間はごく少なくて良い。
緯度によって違うけれど、夏場で云うと10~20分で十分でそれ以上、たとえば1時間以上浴び続けると皮膚にとっては有害でしかない。

紫外線は波長が長いほど皮膚の深部にまで到達する。
UV-Aは真皮にまで届き活性酸素をつくり、皮膚に弾力を持たせてるコラーゲン繊維をズタズタにしてシワ・弛みを生じさせる。
いわゆる「紫外線老化」だ。

UV-Bは波長が短く皮膚の表皮部分で止まるが、その有害性は紫外線Aの100~1000倍強く、美容に悪いだけでなく免疫力の低下、皮膚がん、白内障など引き起こす。

余談だが、蛍光灯は水銀蒸気をイオン化することにより紫外線を作り出す。
蛍光管の内側の蛍光物質は、紫外線を吸収しそれを可視光線に変える。

ところが水銀蒸気の放射する紫外線はUVC領域で、蛍光物質を塗られてねぇ水銀アーク灯から皮膚や目に受けることは非常に危険。

一般的な蛍光灯のガラスはUVC領域の透過性の悪いガラスが使われているため蛍光物質が部分的に剥がれても危険は生じないが殺菌灯は透過率が極めて優れた石英ガラスが使用されているため直視することは大変危険。
水銀灯の光はまた水銀灯やメタルハライドランプも発光管に石英ガラスが使われており外側のバルブが破損状態で点灯しているのもUVCが強力に放射されているため直視は極めて危険で死亡者も出る。

ちなみに、カバは赤い(ピンク色)汗をかくことで有名だが、この赤い汗にゃ紫外線や細菌から身を守る働きがあるので、カバは紫外線に対する抵抗がバカに強い動物だといわれてる。


ここで本題に入るとする。

「植物に紫外線が必要か」

植物に光が必要なのは誰でも知ってる。
だがその光というのは「可視光線」で眼に見える光のこと。
紫外線はとうぜん眼に見えないものを云う。

紫外線は可視光域に近い方から、UV-A(315〜400nm)・UV-B(290〜315nm)・UV-C(波長280nm未満)と分類される。

上にも書いたように紫外線は動物では概ね波長が短いほど有害とされ、波長の短い光のうち特にUV-Cの光は細胞のDNAにダメージを与え、細胞が死んだり突然変異を起こす。
UV-Cの光が細胞に有害であることは植物も動物と同じ。

だがここで肝腎なのが、紫外線は植物にとって動物以上に有益な面も多いってこと。

専門用語を省いて結論を云うとだね、まずUV-Aは、植物のバヤイかならずしも有害ばかりじゃねぇ。

実験室でUV-AやUV-Bなどのある特定の波長の光だけが植物に当るような実験条件にして調べた結果、光受容体と思われる器官がUV-Aの光を受け取り茎の徒長を抑える働きをすることが実験でわかってる。

また、この光受容体の一種がUV-Aの光を受け取り、花芽の形成を促進したりアントシアンという赤紫色の色素の合成を促進することがある。

もうひとつのUV-Bの光の効果は植物ではまだそれほどに解明が進んでおらず、光受容体も明らかになっていねぇ。
しかし、遠赤色光受容体による徒長抑制の働きを促進する効果があるらしい。

つまり植物の茎や葉の徒長を抑える働きがあるので、UV-Bの光はかならずしも有害というばかりではない。

また読者諸姉・諸兄の最も知りたいのは、窓ガラスにフィルムを貼って太陽光のうちのある程度の紫外線をカットしたとき室内の植物や観葉植物に影響があるかどうか。
また逆に細胞にダメージを与えるかどうか、成長を阻害するかどうか、だろう。

一般的には、ある程度のUV-Aに相当する光があったほうが、葉の伸展(葉がイキイキと広がること)や徒長抑制(しっかりした株に育つ)には有効ってこった。

ただし、UV-Aがカットされてもより長い波長域の青色光が十分な強度であれば多くの植物じゃ正常に成長が調節されるので、必ずしもUV-AあるいはUV-Bの光がなければ植物は正常に成長しないということではないらしい。

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