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「京楽焼」が最高 多肉植物栽培応用

2018/04/20
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前回の日記に多肉に適してる鉢には「もっと奥がある」と書いた。

また誰かさんに勿体ぶってると言われるのは嫌だから。

はっきり言います。

サボテン・多肉に良い鉢は「京楽焼」の鉢です。

荒い素焼きの陶器の上へ黒い釉薬(ゆうやく)を施したアレ。
(写真1枚目)

主に蘭や万年青(おもと)の栽培に使う。

見た目すっげぇ重そうだが、持ってみるとびっくりするほど軽い。

生地の素焼きはさわってみるとガサガサして肌理(キメ)が荒い。
この内部の素焼き部分は、水に漬けるとジュウジュウ音を立てて吸水する。

もし外側に上薬(うわぐすり;釉薬)が掛かってなくて、植物を植え水やりをしたとしたら、素焼きボディがアッという間に水分を吸収、そして鉢の外面から揮発して短時間のうちに用土が乾いてしまう。

それを外面に塗られた釉薬で蒸発を防いでる。

云われてみれば簡単な仕組みだが、これを思い付いた人は天才だと思う。

世界中に数多(あまた)植木鉢はあるが、こういう構造の鉢はないだろう、たぶん。

内面、外面ともに釉薬が掛かってる いわゆる塗り鉢(化粧鉢)は熱伝導率が良い。
別な言い方をすりゃ保温性がないと云える。

くどいようだがサボテン・多肉は、根が蒸れると腐るし冷やし過ぎると凍えて活動をとめてしまう。

植物の根は動物でいうと胃腸に当る。やはり細胞環境の「恒常性」が求められる。
温度も幅が小さいほどいいし、湿度・PHも変動しない方がいい。

楽焼鉢は釉薬によって鉢の外面からの水の蒸発をストップされるので、気化熱が奪われる「冷え」はなくなる。

「冬に外側の釉薬の層が冷やされるから素焼き部分も冷やされるんじゃね?」

でも大丈夫。素焼きの層にどっぷり水が満たされていれば確かにそうだが、実際はそうはならない。

たとえば、用土に水をやるとする。

その水はまず用土全体に拡散する。

用土に透水して、余った水は下部の鉢穴から流れ出る。

その時点で用土にはグッショリ水が含まれてる。

その濡れた用土からさらに素焼き層が吸水する。

その時の素焼き層が水を吸った状態は、あたかも濡れた雑巾にスポンジを押し当てたような感じ。

水分の粒と気泡の層が混在した状態、そしてその気泡が断熱材の役目を果たす。

つまり用土は、素焼き層に水分を吸い取られる分、適度な湿り気に落ち着く。
腰水でもしない限りズブズブにはならない、という寸法。

外面からの蒸発も抑えられているから「適湿状態」が長く続くわけだ。

「でも夏場は表面が黒いから日光で熱されて用土が蒸れるだろ?」

これも大丈夫、例の素焼き部分の気泡が断熱材の役目を果たすから。

でも、それでも気になると云うなら白い楽焼鉢もある。

さらに錦絵や染め付け・山水画や九谷焼のような柄物もある、機能性と装飾性を併せ持つ鉢なのだ(写真2)


ラン用の楽焼鉢は一般的に写真1のように深鉢なのだが、これは根が長いハオルチア・ガステリア用に使える。
比較的根の浅いエケベリアやサボテン類には深すぎると思う時は、胴の短い「富貴蘭(ふうきらん)」鉢がある(写真3)


みなさんも一度お試しあれ。

難しい種類も案外すんなり栽培できるかもよ。



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