概論としては、ガステリアは『冷涼季生育型』
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日本の高温多湿の環境じゃ休眠するってのがガステリア・ハオルチアの常識ですが、しかし種類により置かれた環境によってその程度に差異が生じます。
注意を要するのは、外見上はあたかも"成長してる"ように見えることです。
そして複雑なのは、休眠で根からの吸水が完全に中止されてるかどうかは判然としません。
小生の経験上から申し上げると、北米南米の高地サボテン・アフリカ南部ナミブ沙漠周辺の玉型メセン類のように根の吸水を止めて『完全休眠』をしてる種とは違い、酷暑期でもその『ゴボウ根』は瑞々しさを失わず、たとえ生育を鈍化させたとしても、用土をカラカラに乾燥させてしまえば太い根を死滅させてしまい、その後の生育を阻害させてしまうのでは、と想像します。
つまり、真夏と云えど「瞬間輿水」や「鉢際灌水」で『微量灌水』を継続する必要があると思います。
【写真】は自生地での「臥牛(G.アームストロンギー)」
赤く変色してるのは紅葉原因物質『アントシアニン色素』によるもので、葉緑体(クロロフィル)に取って代わった植物の休眠期に発現する物質。
光合成は休止してると思われます。
砂地のように見えますが、どこかわずかに湿り気を含んだような感じで、前記の極度に乾燥した砂漠地帯とは少し異なる印象。
地中深くは水分が蓄積されてるように思います。
ガステリアはランに似通った太い『ゴボウ根』
これは深い土中から僅かな水分を吸収するための物。
さらに、南アの自生地は前述の極度乾燥地帯と異なり、雨季と乾季がハッキリと別れてはいますが、それほど極端な乾燥・寒暑は無く、どちらかといえば日本よりも穏やかな気候です。
なお、言うまでもなく自生地の南アフリカは南半球。日本とは夏冬が逆で、『冷涼季生育型』とは要するに"低温期に降雨(雨季)"と云う事を意味します。それはハオルチアと同じ。
ただしここで留意すべきは、この「臥牛」がガステリア属すべての平均値を呈してるかと云えばそうではありません。
この種は他のガステリア普及種よりは成長が遅く、それだけに気難しい面があります。
『種間交配種』などと同列には判断できないことを申し上げときます。