皆さんお持ちのハオルチアたちはどうされてますか?
春の近況をお寄せください。
東京都心部じゃ5月に入って最低気温もぐっと上昇。
『冷涼季生育型』のハオルチア属は成長期の最終盤。
実はハオルチア属にとってはこの最低気温が生育の重要ポイント。
もちろん種にもよりますが、明け方20℃を越えると極端に成長が鈍り、25℃を越える"熱帯夜"へ突入すると大半の種は休眠に入ります。
休眠期に突入してもハオルチアは外見色が変わるじゃなし。
最初はこれという休眠の兆候は現れませんが、適切な遮光を怠ったり水切れさせたりすると、葉の凹み・色のクスみ・日焼け・葉先の枯れ・下葉の腐敗・萎縮・脱落・逆に徒長など。
一方、最高温度が30℃を連日越えるようになるとハオルチアは夏バテして生育が鈍ります。
とくに寒暖の差が極端に小さくなる真夏は何万円もした高級品がたったひと晩で腐っちまう悲劇が起きたりします。
小生45年間の多肉生活で何度も経験しました。
雨のしずくや灌水が垂れたりしてロゼットの中に水が溜まってたりすると、猛暑期のフレームじゃどんなに通風を良くし遮光率90%をキープしていても、それこそ一夜にしてアラネア系・セタータ系・原種レース系・妖精系・原種オブツーサ系がお釈迦になっちまいます。
でも、だからと云って休眠期のサボテンのように断水してはいけません。
ハオルチアの根はカラカラに乾かしてしまってはその機能を失ってあとは枯れるだけです。
秋の始動をスムースにするためにも微量の水やりは続けて下さい。
いつも吾輩が提唱してる「瞬間輿水(しゅんかんこしみず)」と「鉢際灌水(はちぎわかんすい)」をお奨めします。
湿り気を見る竹串の挿入もお忘れなく。
そして、これもクドく言いますが、これから梅雨期・初夏・酷暑期に肥料などは論外で液肥も絶対ダメです。
腐らなくても徒長の危険があります。
いずれにしろ、だからと云って放置プレイなどは以ての外(ほか)で、手を抜けば抜くほど良くない事の起きるのが世の常。
もし栽培方法に疑問をお持ちなら、納得のゆくまで質問をして頂きたく。
そのための当コミュニティーだと。
皆さんが色々調べて情報を持ち寄って下さいます。
多肉栽培はたしかに経験も大切ですが、昔からの先人達人たちの試行錯誤の結果・方法論の情報をどれだけ自己の引き出しにストックするかがポイント。
(専門書やネット上に書かれてない裏ワザ・オリジナル技がなかなか重要)
どの世界でもそうですが、すべては情報戦。
彼を知り己を知れば百戦殆うからず
『孫子』謀攻
要は「知ってる者勝ち」です。
📸① 「スプレンデンス」
中国人マニアの云う無粋でゴツい「青蟹(あおがに)」とは別系統の繊細な和風スプレンデンス。(と云っても南ア産)
酒に譬えて言うなら「吟醸酒」と粗野なエグい味の「老酒(ラオチュ)」くらい違う。
スプレンデンスは30年前までは「アルゲンテオ=マクローサ」って呼ばれてた。
「ハオルチア・デケナヒー」の一種。
📸② 「黒姫」スプリング系×ピクタ
'日サロ作戦'遂行中。
本来はグリーンなんだが「黒姫」の名の通り黒くしないと値打ちが無いですから。
「スプリングボクブラケンシス」とピクタの交配。
「スプリングボクブラケンシス」は原種。葉先が丸いのが特徴的。
日焼けし易い種として有名で全ハオルチア中 最も弱光線を好み6,000ルクス以上の光量の下じゃまともに育たないそうです。
日焼けに関して両極の掛け合わせ。
相反する性質のハオルチア同士の交配種。
強光線に弱いスプリングと、半分はピクタの血を引くといわれるこの「黒姫」
ピクタはかなりの強光線にも耐え、日焼けしながらも成長する。
ウチのフレームに30年居座ってる黒ピクタも2万ルクスの照度の光線を常住浴び続けてるが、一向に日焼けせず成長を続けてる。(直射日光は東京四月初旬で10万ルクス前後)
業者んとこの親株。この色が目標。
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https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_image_slideshow&target_report_id=10311&num=2
📸③ 「ロディニー」Haworthia rodinii
Haw.「ツルギダ」の変種「サブエレクタ(スベレクタ)」と姉妹種。
この種はスべレクタと違って葉先の丸い地域変種。
日焼け寸前の"寸止め採光"でキラキラのラメが浮き出して美しいです。
この冬場にカキ子を吹いて来ました。
寸止めでちょっと日焼け気味ですが。
冬場は快晴時は大体1万2千~1万5千ルクスの部分遮光下でも日焼けする。
でも半日陰だと見苦しく徒長します。
「ツルギダ系」は照度の調整が微妙です。
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