>キャリコさん
鉢で赤アジサイを~との事。
アジサイの青色はデルフィニジン色素とアルミニウムの結合によって発色する由(横井政人、ガーデンライフ 1987-7)で、そのアルミニウムは酸性では水に溶けるが、アルカリ性では溶けないからです。水に溶けないと植物は吸収できません。
で。赤色にするには、この逆です。アルミニウムをアジサイが吸収しないように仕向けるのです。かといって、あまりにも強いアルカリ性にすると弱ってしまいます。ですので、弱アルカリ性をKeep~の作戦で。最もお手軽には、プロトリーフさんが売っている「赤アジサイの土」ですかね?この用土に、酸度調整剤であるミリオンやゼオライトを混ぜる(1~2割)。花が終わった直後が植替えの適期ですので、そろそろですね~。植替えは、晩秋の落葉後や、春の芽出し時期でも構いません。
肥料についても、酸性肥料を避け、中性のものを。肥料自体は中性でも、植物が吸収するときには酸性になってしまう肥料が多いので、これまたプロトリーフさんの「赤アジサイの液肥」や、アミノール化学さんが製造元でタキイさんが売っている粉末肥料の「赤花専用 アジサイ専用肥料」などがオススメです。
最後の難関は品種!植物ですから、元々、持っている色があります。ヨーロッパは石灰質のアルカリ性の土壌なので、ヨーロッパで品種改良されたアジサイや、ヨーロッパ市場をターゲットにしたアジサイは、赤花系で咲くのが最も美しくなるように品種選抜されています。逆に、日本は(特に西日本)酸性土壌が多く、そこに自生しているヤマアジサイなどを赤花に咲かせようとすると無理があり、キレイに咲かない上に、株自体も弱ってしまいます。例えば、青花品種である「藍姫」は澄んだピンク色には咲かず、「どす黒い赤紫」に咲きます(上から3段目の左の写真を参照↓)
http://www37.tok2.com/home/ke01/yamaazisai-p2/aihime.html
ガクアジサイでしたら、性質的に強い上に、いろんな品種が交配の過程で混ざっているので、殆どの場合には、赤でも青でも、お好きな色に出来ますけどね。ちなみに、我が家はコンクリの壁際に地植えしているので、コンクリからの石灰分でアルカリ性になり、赤花に咲きます。例えば、群馬の坂本さんのポージーブーケKCは青花品種ですが、こんなに濃いピンクに咲きますし、蓮弁咲き品種のアリランもピンクです。逆に、赤花品種の加茂さんのダンスパーティは、皐月の植栽に植えているので酸性ですから、紫~青系に咲きます。