京都府立植物園さんの園芸日記

ユウクリニア・ロンギフロラ

2023/01/11
ユウクリニア・ロンギフロラ 拡大 写真1 ユウクリニア・ロンギフロラ 拡大 写真2 ユウクリニア・ロンギフロラ 拡大 写真3

 西アフリカのガーナ原産のアカネ科の1種。花期はそろそろ終わりですが、観覧温室内に咲いています。この花に引き付けられる理由は2つ。1つは、直径6~7センチの花の先端の下にある10~15センチもする長い花筒です(写真左)。5枚の花弁がラッパ状に開いたその奥の方に蜜が溜まっています(写真中央)。それを吸いに、同じ長さの長い口吻をもつ蛾かチョウがやって来るのを想像してしまいます。白い花なので夜行性の蛾かな? もう1つは、真ん中にある1本の雌しべの花柱にびっしりと付いた花粉(写真右)。secondary pollen presentationといい、周りの5本の雄しべからの花粉が雌しべの花柱に運ばれ、そこから昆虫のからだに付いて運ばれることになります。

「ユウクリニア・ロンギフロラ」関連カテゴリ

みんなのコメント(4)

珍しい花ですね。
長い花筒を持った花なんてね。
5枚の花弁と雄蕊の黄色い花粉は、ユリの花を思い出す。
へ~雌蕊にたくさん花粉がついてますね。これを昆虫がどこかの花に花粉を運ぶのですか。
雄蕊からの花粉ではなく。

返信する

secondary pollen presentationは、日本語訳がないのですが、厳密に言えば、雄しべの葯でつくられた花粉が一旦花柱や花弁などに付着し、そこから昆虫によって花粉が運ばれる場合をさします。この植物の花では、花粉は雄しべの葯にも花柱にも大量に付いています。おそらく開花前には葯と花柱が強く密着していて、しかも開花直前には葯から花柱に花粉が付着してしまうのでしょう。ただし花粉全部ではなく半分ぐらいとか。花粉が葯と花柱の両方にあることによって、花粉がより昆虫にくっつき易くなっているかもしれません。

今日TVの「Kew Gardens」(BS再放送)のなかで、多分この花だと思いますが、蛾が長い口吻を伸ばして蜜を吸い花粉が運ばれると言っていました。もっと真剣に観ていれば良かった・・・

返信する

やはり蛾でしたか。私も見ていません、残念。

みんなの趣味の園芸にログイン/登録する

※コメントの書き込みには会員登録が必要です。

会員登録がお済みの方は

会員登録をすると、園芸日記、そだレポ、アルバム、コミュニティ、マイページなどのサービスを無料でご利用いただくことができます。

ピックアップ
定期購読
投稿募集中 from テキスト編集部
見て見て!お気に入りの花

見て見て!お気に入りの花
自慢の植物・庭の写真を募集中!

みんなのマルシェ

みんなのマルシェ
自慢の畑・野菜の写真を募集中!