京都府立植物園さんの園芸日記

パラモンガイア・ウェベルバウエリ

2023/01/29
パラモンガイア・ウェベルバウエリ 拡大 写真1 パラモンガイア・ウェベルバウエリ 拡大 写真2 パラモンガイア・ウェベルバウエリ 拡大 写真3

 観覧温室に鉢2つ、直径15センチにもなる大きな黄色い花が咲いています。ヒガンバナ科の1種で、ペルーの海岸からアンデスの標高2700mに至る斜面に見られるとか。原産地では7月に開花するものの、栽培するといろいろな時期に開花するらしく、そのため今植物園でも見られます。学名がParamongaia weberbaueriなので、名前もカタカナ表示。Paramongaiaの由来は原産地ペルー2か所のうちの1つParamongaから、weberbaueriはPeruでたくさんの植物標本を採集したドイツ人分類学者August Weberbauer (1871–1948)からきています。
2つある花(鉢)に花被片が6枚と9枚のものがあり、それぞれ雄しべも6本と9本ついています。花被片6枚のほうが原種の特徴です。花被片は3枚の外花被片と3枚の内花被片が一緒になって10センチ以上の細長い筒(花被筒)をつくっています。花被筒の下の方は長さ4~5センチの短い子房に続き、花被筒の上の方では、筒の半ばに6本の雄しべがついています。6本の雄しべも横につながり、ラッパ状の筒(雄蕊筒)をつくっています。雄蕊筒の先端に6本の雄しべがあり、それぞれの1センチ足らずの花糸が、雌しべの柱頭を避けるかのように、花の内側に屈曲しているのが面白い。
 自然界でも栽培でも稀な植物です。花からは良い香りが出ています。その香りに誘われてどんな昆虫がくるのやら。

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みんなのコメント(1)

ペルー原産。直径20㎝ほどのスイセンやユリを思わせる黄花を咲かせ、強い芳香を放つ。国内では数カ所しか展示されていない希少植物。ラン室にて見頃は1月下旬まで。
京都府ホームページにも掲載されていました。
雄蕊のつき方が面白いですね。途中まで花びらを伝って伸びて、その後別れて単独になり内側に曲がってきっる。
これの外側にもれっきとした花びらが6枚ついています。
雄蕊をつけてる花びらのようなのは、何でしょうね。
珍しい花を見せてもらいました。

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