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万葉の椿を訪ねて
2023/03/15
ichanさんの園芸日記
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昨日、大和三名椿に続いて、万葉集に"つれつれ椿"と詠まれた奈良県御所市の阿吽寺の椿を見に出かけた。
この阿吽寺は、古代氏族の巨勢氏の氏寺で平安期には衰退してしまった巨勢寺の子院で、阿吽寺も江戸時代には廃寺となり、明治になって地元有志が仮堂を建て、戦後になってようやく整えられた。境内には701年の秋、持統上皇の紀伊行幸で坂門人足が椿の咲き乱れる巨勢の春の野を偲んだ『巨勢山の つらつら椿 つらつらに 見つつ偲ばな 巨勢の春野を』が、万葉集の第一人者・犬養孝氏の渾筆の石碑となって立っていた。また、この歌にはいまなら『パクリだ！』と言われるかもしれない『河上の つらつら椿 つらつらに 見れども飽かず 巨勢の春野は』という元歌があって、"つらつら椿"がパクられている。
お寺の背後には巨勢山と呼ばれる山があり、特段の銘はなさそうだが、自然に生えている椿は、先日の大和三名椿とはずいぶん違う生き方をしているようだった。
* 右の咲きかけの椿は、色合いや見た目が薔薇風…。
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