8月29日(木)、江戸東京博物館「花開く江戸の園芸」に行ってきました。
展示会場にはずらり「江戸の園芸」を物語る錦絵や刷物、屏風や掛け軸が並び、多くの来場者が熱心に見入っていました。期待通り、見応えと読み応えのある展示内容でした。
http://www.edo-engei.jp/
江戸後期から幕末を世界の園芸史的に捉え直すとプラントハンターの時代でした。イギリスを中心にヨーロッパからアフリカ、オーストラリア、そしてアジアに、多くのプラントハンターが有用な植物資源を求めて海を渡っていきました。
日本も然り、幕末、多くの外国人が日本にやってきましたが、彼らを驚かせたのが豊かな江戸の園芸文化でした。江戸の園芸の担った武士たちは、キクやアサガ
オ、ハナショウブ、ツバキ、オモト等々、珍奇な出物をもとめて園芸にいそしんでいたのです。果たして、ヨーロッパを驚嘆させた江戸日本人の園芸技術や情報
とは……。
「唐むろ」を考案し、ブッソウゲ(ハイビスカス)やサンタンカ、アロエ、シクンシといった暖かい地
域の植物の冬越しに利用したという展示は面白いものがあります。また、文化13年(1816)当時の「あさがお叢」という花図鑑に今は見ることができない
「黄花アサガオ」が描かれていました。
さらに、展示の最後には明治30年(1897)頃の「群芳園薔薇花図鑑」があり、モダンローズ第1号の「ラ・フランス」が「文明界」という名前でカラーイラストで紹介されていました。日本の園芸情報の豊かさに驚かされる一つです。
(元『趣味の園芸』編集長 原田)
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<8月30日Facebookページで公開>
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