せいざえもんさんの園芸日記
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せいざえもんさん  北海道
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F1流行ですが…

2013/12/02

F1品種が園芸界でも多く出回るようになってきました。
冬春のF1パンジーから秋冬のF1シクラメンまでいろいろ。

農作物では既に多くのF1品種が生産されています。

冬至に食べた南瓜の種を春に播いて育てたらラグビーボールみたいなつるっとした縦長の南瓜ができた・・私が小学生のころの体験です。

F1は交配第1世代のことですが、いわゆるF1品種は優性遺伝の法則を活用して、系統が異なるもの同士をかけ合わせ優性遺伝で外見など特徴をそろえた品種のことです。
さらに雑種強勢もあると作りやすくもなります。
作物なら大きさ、形がそろいやすい、花なら大きさ・形状・色をそろえやすくなりますのでハネ物が少なくて済む。
ブランド化したF1作物もあります。
たとえば『夕張メロン』。
親株を系統維持しながら毎年交配して種苗を生産しているのです。

F1品種には累代生産できない欠点があります。
私の南瓜体験もその一つで…
F1の子供の代(F2)では劣性遺伝も表に出てきて組み合わせが複雑になります。何が出るかわからない状態。
『夕張メロン』を食べてその種を播いても『夕張メロン』はできません。

さらに雄性不稔(花粉が出ない・出ても受粉しない)の品種を親に使ったF1作物が広く出回っています。
手作業で受粉する必要がなくハチを使って受粉すると大量採種できます。
種苗会社は雄性不稔の親株を門外不出とすれば、F1種子を毎年販売することができます。

地物野菜は長い年月を経て各地域で系統化・固定化された作物なので種を採って同じ作物を作り続けることができます。
でも形状は個体差があって規格通りにそろいませんから、流通させにくいのです。

自分で種を採る必要がない方には全く問題がないように思われるかもしれませんが…
すでにそうなってきてるのですが…海外の種苗会社から種を買わないと作物や花がつくれない時代になるのかも。

4月にF1パンジー買って寄せ植えで楽しみました。
でも…結実せず消えました。
主のいない鉢が雪に埋もれています。

「F1流行ですが…」関連カテゴリ

みんなのコメント(6)

こんばんは。

F1は便利な面もありますが、少し危機感を覚えることがあります。
ただ植えて、食べたり、お花を楽しむとそこまで頭が回りませんが、その背後を考えると「ちょっと待てよ。。」と思うこともありますね。。

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mokaさん、こんばんは。

F1から根気強く品種改良する道もあるのですが、雄性不稔の品種が使われていると先行き非常に暗くなります。
花を楽しめればよい、安ければ良い、食べるだけだから・・・
これでいいんだろうかと思う時もあります。
クリスマスローズに雄性不稔のF1品種が導入されたら自分で交配する楽しみが…考えたくないですが。

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こんばんは。
野菜のF1種子は、途上国では、深刻な経済問題です。
現金資金の乏しい途上国にとっては、毎年、種子を

先進国の種苗会社から購入しないといけないのは、大問題!
確か、京大@農学部に~だったと思いますが、留学生が来て、
F1種子対策を研究していたと思います。
論文を読むと、それなりの成果は出ていたようでしたが、
対策が出来ると、種苗会社は、更にその上を行く・・・という
「いたちごっこ」 のようすでした。

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ocelotさん、こんばんは。

新規参入する事業者や地域、国にとって採算性のあるF1種子は魅力的なんでしょうが…産業として定着できない、常に外圧にさらされるという問題があります。

作物の輸出入より種子取り引きの方が国際的に深刻な寡占状況を招くと私は思っています。

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こんばんは

せいざえもんさんが気になされていることは、F1というよりも雄性不稔のものをF1に使っていることだと思いますので・・・・・・・・・・
園芸に絞ってみれば、私は雄性不稔よりも雌性に稔性があるかどうかの方が気になります。稔性があるのであれば、セルフ・シブリングは無理でもクロス交配が出来るのであれば、次の交配がやり易いというメリットがあります。分離であとで雄性不稔の遺伝子を抜くことも可能です。要は利用の仕方だと思います。

農作物に関しては、やはり、リスクのある物だと思います。
遺伝子がそろっているということは、いざ、新しい病気が流行った時、その病気に弱いものばかりだとすると一気に不作になる可能性も捨てきれません。その意味で、同じF1品種ばかりになるのも困りものと思います。

ところで、品種改良にF1の技術を取り入れて発展させたのは日本人だって知っていますか。それ自体は優れた技術だと思います。

問題はそれを使う人の方にあると思うのですが・・・・・・・

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さいちぇんさん、こんばんは。

ありがとうございます。
なるほどF1交配による発展には日本人の活躍があったのですね。
優れた優性ホモの個体を多数選抜しなければF1交配はできませんね。
改良と選抜を地道に繰り返してきた先人の努力と思います。

園芸品種の改良の過程で意図しなくても稔性がないもの、自家不和合性のものいろいろ出ます。
おっしゃるように他系統との交配で稔性の課題を克服することは可能ですね。
劣性遺伝と不稔性が絡むと時間がかかるなあなんて思いますが、やりがいもあります。

農作物の不稔性を使ったF1種子は・・・・考えることが多すぎ不安でもあります。

近年シクラメン生産に新規参入した生産者が道内には多くあります。
今年のF1品種の増加は生産現場を反映してるのかなと感じています。

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