新年、様々なところで盆栽を目にしますが、盆栽と静かに向き合っていると心が凛としてくるような気がします。盆栽を見ていて、鉢という限られた空間に凝縮された自然の景色を感じずにはいられません。
「生きている芸術」と表現される盆栽を背負っている町が、さいたま市北区盆栽町です。1923年の関東大震災後、文京区千駄木の
団子坂付近の盆栽園が引っ越してきて1925年に誕生したといわれます。以来、伝統文化としての盆栽を守り育て、技術を現在に継承しています。
盆栽町にやって来たら最初に訪れたいのが、2010年3月にオープンした大宮盆栽美術館です。盆栽のことを勉強したい人には
やさしい盆栽ガイドになります。一方、113もの盆栽の名品を所蔵、展示している美術館なので、盆栽愛好家を飽きさせない内容も豊富です。
学芸員の石田留美子さんの話では、「美術館内の展示を毎週、
入れ替えたり、盆栽実技講座を開催したりと、盆栽に関心がある方の期待に応えるようにしています」とのことでした。展示をじっくり見ていると、あっという間に時間が経ってしまいます。
さて、盆栽町のその後です。往時は30軒以上の盆栽園が営まれていたのですが、時代の流れなのか、現在は6軒ほどに減ってしまいました。長い時間のなかで培われ、受け継がれてきた盆栽とその技術はどうなるのか、盆栽の町を歩きながら考えてしまいました。
追記
2月4日から上野の東京都美術館で第88回国風盆栽展が行われます。ぜひ足を運んでみてください。また、3年後の2017年、
第8回世界盆栽大会がさいたま市を中心に開催されます。
どんな大会になるか、楽しみに待ちたいと思います。
大宮盆栽美術館
http://www.bonsai-art-museum.jp/
日本盆栽協会 第88回国風盆栽展
http://www.bonsai-kyokai.or.jp/kokuhuten.htm
(元『趣味の園芸』編集長 原田)
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<1月27日メールマガジンにて配信>
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おはようございます。
返信する盆栽展を見るのは大好きです。
地元で開催された時は、時々見に行きます。
いいですね~ 盆栽はね。
なかなかこのようにには育てられませんがね。
花好きかんちゃん様
返信する盆栽にはいつも心惹かれます。大宮盆栽美術館と盆栽町めぐりは、ずいぶん人気があるようです。
とりわけ、大宮盆栽美術館の展示は見ごたえがあり、勉強になります。
ぜひ、お出かけください(なぜか、時間があっという間に過ぎます)。
(原田)
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