紙魚淑女さんの園芸日記
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紙魚淑女さん  東京都
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専門的であるということ

2014/11/14
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高知県立牧野植物園
2014年11月13日



研究と保全を目的とする植物園の中で
これ程職員の業務の住み分けがはっきりしている園は、
日本国内に何園あるだろうか。
広報、教育、植栽、保全、研究が
部門ごとに独立しており、部署ごとに専門員がいる。
キューレターがキューレターとしての
知識を活かしきる場がある。
県から派遣された職員と共に
プロジェクトを進める部門もあり、
それぞれが成果を残している。
植物園には植物園ごとに使命があるもので
人には適材適所があるもので、
それを全うすればいいだけのことだが、
今の自分の仕事の現実とかつて抱いていた夢と
目の当たりにした牧野の成果とを比べると、
比較せずにはいられなかった。
屈辱でも嫉妬でもなく、虚無が綯い交ぜになったまま
明るい日差しが降り注ぐ長い園路を一人で進みながら
少しだけ涙が零れそうになって鼻をならしてみた。
優雅であればあるほど、水面下は白鳥の如き
バタ足で進んでいる事は100も承知だけれど。

それでも、四国唯一の植物園として存在する中で
観光名所としての役割に大きな期待がよせられる中、
今後、この研究のクオリティーをどこまで
維持できるだろうか。
牧野富太郎という人物を日本人が
だんだん忘れてしまうのが世の風潮ならば、
なおさら植物園の立ち位置は厳しくなる。
ただの「綺麗なお花の展示場」に傾けば傾くほど
息切れしやすくなる。
親の七光りならぬ博士の後光も
それなりの威力をまだまだ発揮するはずだ。
ゆるキャラではないキャラ立ちしたキャラクターを持つ
日本唯一の植物園だということを
大事にしてもらいたいと思った。

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