1980年代から起こったバイオテクノロジーブームも終焉し、次々に参入してきた企業もバブル崩壊から淘汰され、最近では実用に基づいた利用をされている企業だけが生き残っている時代となった。
そもそもラン業界では、バイオテクノロジーという名称が広まる以前から技術が実用化されていたわけであるから、世間の動きとは無関係であるはずなのだが、実際にはクローン技術が開発されてから半世紀という歳月が経過したことによって、メリクロンや無菌播種は業界ではいまやオールド・バイオテクとなってしまった感がある。つまりラン屋さんであろうが、生産者であろうが、趣味家であろうが、だれにでもできる時代になったのだ。
このバイテクブームは日本だけにとどまらず、東南アジアをはじめ世界各地で起こった。その結果、明らかな生産過剰状態になり、贈答用コチョウランでさえも高値がつかないことが起ってきた。あきらかに供給過剰状態が続いているのだ。かつて筆者がハワイ大学に在学していた頃、タイの培養会社に我が国の培養テクニックを伝えようとしたところ、恩師のr.Sagawaから酷く叱られたことがあった。恩師が危惧していたように、いまや、彼らは巨大企業に成長し、世界各地にクローン苗の供給を行うまでに成長している。台湾、インドネシア、シンガポールなどが世界中のクローン苗を生産する時代となってしまったのである。バイテクは悪の技術なのだろうか? 筆者は技術を悪だとは思っていない。人類がここまで進化してこれたのも、科学技術による貢献が大きい。技術に罪はないはずだ。ダイナマイトにしても使う側に問題があったのだ。増やしすぎないように生産量を調整するところに、本来の姿がある。
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