1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
31 |
ある日の休日の昼下がり、「ピンポーン」とチャイムの音。
インターホンに出てみると、
「あなたは神を信じますか?悪魔の企みが今、世界で〇▼※△☆▲※◎★●・・・」
と、いきなりの新興宗教の勧誘でした( ̄▽ ̄;)。
そこで、こちらもいきなりですが「バラの3大悪魔」ってご存知ですか?(笑)
いずれも見た目が黒くて、重篤な被害を及ぼすことから、バラ愛好家にそう呼ばれています。
救世主?はご紹介できませんが、対処法も合わせてご紹介しようと思います。
一つ目は、「バラゾウムシ」
(写真・右)
これは俗称で、体長3mm前後と小さなゾウムシの仲間が数種、バラを加害します。
被害が目立つのが「クロケシツブチョッキリ」という虫で、バラ以外にもキイチゴやサルスベリ、ブナ科植物の新芽を餌にして、ゴールデンウィーク頃から紅葉が始まる頃まで発生します。
せっかく育った蕾や新芽を手当たり次第に食い荒らす、小さくても凶暴な悪魔です。
一季咲きの品種をやられた時には、本当にたまったもんじゃありません!
飛んで移動できる相手に対して、薬剤による対処は難しいのが現状で、捕まえようすると「ポロッ」っと落下して難を逃れます。
そこでこの性質を逆手に取って、広めの皿等にサラダ油を1cm程入れた物を準備し、これで受けるようにしてバラゾウムシを落とすと、油に沈んで退治できます。(水だと水面に浮いたまま飛び去ってしまうので、オススメできません。)
被害に遭った蕾や茎は産卵されている可能性が高いため、放置せずに、拾い集めて燃えるゴミに出すのも次の被害を減らすのに有効です。
二つ目は、「黒星病」
(写真・中)
「黒点病」とも呼ばれますが、同じ病気です。
これにとり憑かれると、みるみる内に葉っぱを落として体力を奪われ、最悪の場合死に至る恐ろしい悪魔です・・・。
お困りの方も多いと思います。
葉が8時間前後濡れたままの状態で感染するので、鉢植えならば、雨に当てないように管理する事でかなり発生を抑えることができますが、庭植えではそうはいきません。
「あっ!」と気づいた時には、次の感染につながる病原の準備が出来ている証拠なので、こうなっては薬剤散布に頼るわけですが、「バラ用」と書かれた農薬だからと安心せず、「治療効果」の文言がある薬剤を散布することが重要です。
この時に気をつけたいのが農薬の有効成分(原体という)の種類です。
同じ製品を連用するのはもとより、菌に対する作用(攻撃方法)が異なる有効成分を持つ薬剤を選択しないと、その類の薬が全く効かなくなる現象(耐性)を招いてしまいます。
具体的に例を上げると、「サプロール乳剤」「サルバトーレME液剤」「トリフミン水和剤」は、いずれも商品名は違いますが、含まれる有効成分の菌に対する作用の仕方がほぼ一緒なので、これらが続けて散布されるのは好ましくありません。
(FRACという機関が農薬の作用の仕方をグループ毎にまとめた一覧を公開しているので、これを参考にすると便利です。)
http://www.jfrac.com/frac%EF%BD%BA%EF%BD%B0%EF%BE%84%EF%BE%9E%E8%A1%A8/
木についた罹病葉までむしる必要はありませんが、軽く揺すって落葉してしまった落ち葉は、拾い集める事で病源を減らすことにつながり、効果的です。
そして3つ目が、「ゴマダラカミキリ」です。
(写真・左)
成虫は樹皮を、幼虫は木の中を食い荒らして、とり憑かれた時の致死率No.1の悪魔です。
バラに限らず様々な樹種に加害することから、方々から嫌われているこの「ゴマダラカミキリ」。
こんな悪いヤツだとは露知らず、仮面ライダー的なイカツイ顔と派手なボディに心をトキメかせ、カブトやクワガタと並んで、大事に育てていた少年時代が懐かしい・・・。
今はと言うと・・・、
発見し次第、即、逮捕!
捕まえると「キ~キ~」と命乞いするかのような音を立てますが、
即、処刑!(笑)
見つけて手で取る(捕殺)が最も効果的ですが、農薬に頼るなら、「アクタラ顆粒水溶剤」「アクセルフロアブル」が、バラに適用のある数少ない殺虫・忌避効果のある薬剤ですから、5月後半から秋口まで数回散布すると効果的です。
今年も、最強・最凶・最恐を誇るこの悪魔が園内に多数、降臨しています・・・。
皆さんのお庭のバラにもこれらの悪魔が忍び寄っているかも知れませんよ?
どうぞ、気をつけて・・・。
上記で不明な点等は、毎月第4日曜日に開催しております「バラの育て方相談会」にて、遠慮なくご質問下さい。
7月は24日、10時からです!
その他、園内の花の見頃・各種イベント詳細は当園のHPをご覧ください。
皆様のご来園をお待ちしております。
会員登録をすると、園芸日記、そだレポ、アルバム、コミュニティ、マイページなどのサービスを無料でご利用いただくことができます。
チューリップタ... 2024/04/26 | プリンセス・ミ... 2024/04/26 | アラカルトシュ... 2024/04/26 |
夏の始めのこの... 2024/04/26 | 今日の晩酌? 2024/04/26 | 盆栽 「奄美ヒ... 2024/04/26 |
こんばんは。
返信するありがとうございます。
分かり易くて、超初心者の私にはとてもよく理解できました。
我が家には3本の薔薇と2本のミニ薔薇があります。
まだ2年目です。
毎日ハラハラしながら見ておりますが~~。
またいっそう、心配になりました。(笑)
”敵を知らなくては、戦えない!”ですかね。
がんばります。(*^^)v
Sakurasou 様
返信するコメント、ありがとうございます。
>”敵を知らなくては、戦えない!”
→おっしゃる通りです。
持っているバラが両手の指で数えられる位の内は、目も手も行き届くはずですから、そんなに心配しなくても大丈夫です。
同じ環境で管理されているのであれば、ミニバラの方が先に病害虫被害に遭いやすいですから、ミニバラをよく観察して、病害虫の有無の指標にされると良いかと思います。
勉強させて頂きます。
返信する小さい花壇ですからモッコウバラ2色と
ツルバラ2品種にミニバラを4品種
チマチマと育てているのですが…アタフタと
バラゾウムシ!
黒星病!
悩みのタネなんですよ本当に💧
あわよくば湯船に浮かべたい…とか
何ならジャムを作りたい…とか
思っちゃうものですから〜💦
バラゾウムシは早朝見つけ次第退治します
穴を開けられツボミが萎れたのを見るのは
悲しみ一杯になりますね
綺麗に咲いた花や花壇の写真を年間パス所持する友達が見せてくれました
この秋に咲いた花は自らの目で見たいです
初めてのお出掛け楽しみです🎵
ちめ 様
返信するコメントありがとうございます。
小さい花壇でモッコウバラを2品種+つるバラ2品種ってすごいですね。
そのような花壇ですと春が一番の盛りでしょうから、ゾウムシの被害は心中をお察し致します・・・。
秋、お越しいただけるとのこと、心よりお待ちしております。
※コメントの書き込みには会員登録が必要です。