2回に渡ってセイシカについて書きましたが、7月26日のグレープさんのコメントにあったように西施花をネットで検索するといくらでもヒットするんですね。そんなの全然知らなかった園芸日記担当の倉重です。
これじゃ、セイシカはもともと西施の花と言うのは新説でも何でもありません。と言うことで、アメリカ在住の中国のツツジ研究家Shenさんの力を借りて、漢名と和名についてもう少し調べてみました。
今日の話題66 日本が先か、中国が先かそれが問題だ
ネットで検索すると「西施花」は中国の名称のようです。日本語の「聖紫花」と中国語の「西施花」、日本語の音は同じですので、両者は無関係ではないと思います。
資料がないので、アメリカにお住まいのShenさんに聞いてみました。Shenさんのお父様は中国のツツジの有名なコレクターで、Shenさんご自身も50年以上ツツジの研究を続け、「The Illustrated Encyclopedia of the World Famous Azaleas」等を出版されています。
さて、1994年の「中国植物志」や「Flora of China」には西施花(xi shi hua)と書かれています。「Rhododendrons of China」(1992)を見てみると、漢字表記はありませんが、Xishi Dujuanとありました。これは多分、西施杜鵑と書くのだと思います。
もう少し古いところでは、「Rhododendrons of China」(1980)には、鹿角杜鵑とあるので、西施の花ではありません。「華南杜鵑花誌」(1983)には岩杜鵑、大葉羊角とありました。中国は広いので、地域での呼び方もいろいろあるのでしょうね。
手元にある資料から推測すると、1)セイシカは明治に花の生産者がつけた名、2)漢字で聖紫花と書く(生産者はもともと西施花の字を当てたのではないかと私は推測)、3)(分類の改変や植物誌の編纂に伴い?)1990年代から中国では西施花と表記、4)時代から考えると、漢名は和名を参考にしたのでなないか。大したことも分かりませんでしたが、今回でこの話題は終了とします。
写真はセイシカと昨夜の真っ暗闇ツアーの様子です。ちょうど月下美人とタイワンバナナが咲いていました。
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セイシカの名の由来、1・2から読ませてもらいました。なかなか奥が深いですね。
返信するところで夜間開園いいですね。夜に咲く素敵な花(月下美人)などにも遭遇できるし、涼を楽しみながらライトアップされた花を見るのも。質問ですが、夜に咲く花は香りのするものが多いと聞きますが、本当なのでしょうか。
以前、植物園ではなく動物園のナイトズーに行った事がありますが、日中では見ることのできない仕草や 行動などを観察できておもしろかったです。
miyoshi様
返信するコメントをありがとうございます。
セイシカはこれだ!と思って書いたのですが、長いばかりで結局たいした話になりませんでした。
真っ暗闇ツアーは本当に真っ暗で、写真は懐中電灯の明かりなんです。楽しいですよ!
夜に咲く花は、夜に活動するコウモリやガの仲間に花粉を運ばせるために、花色が白、また夜に強く香るものが多いようです。月下美人やオオオニバスは夜に開いて、甘い良い香りがします。花は薄い白緑色ですが、ヤコウボク(夜香木)は、夜にだけ強烈に香ります。生存競争の激しい熱帯では、花色や香りで虫や動物を集めているんですね。
こんばんわ。
返信する普段から画像検索機能には大変お世話になっているグレープです。
せっかく中国四大美女の名前をもらったのに、漢字を変えられてしまったのは(推測ですね)、日本での知名度が低かったからでしょうか、かわいそう・・・。
聖紫花の秘密を知ってしまったような気分です。
グレープ様
返信するコメントをありがとうございます。
セイシカの漢字はもともとどう書いたんでしょうね。結局良く分からなくて、残念です。西施だとしたら、なぜ聖紫になったのかも分かりません。資料が見つからないと解決しないでしょうね。
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