陽だまりで、オオイヌノフグリ(オオバコ科、旧分類ではゴマノハグサ科)の可憐な花が咲いています。花は短命で、1~数日で落ちてしまいます。花は左右対称で、太い雄しべが左右に2本、細い雌しべが中央に1本、突き出しています。花びらは4枚に分かれているように見えますが、基部でつながって輪になり、内向きの長い透明な毛がたくさん生えていて、蜜を溜めます。2本の雄しべも輪につながり、役割を終えると、花びらと共にすっぽり抜け落ちる構造です。花びらにある紺色の筋は、昆虫に蜜のありかを示すガイドマークでしょう。さらに拡大して見ると、花びらの表面が明るい水色やピンク色にキラキラ輝いています。花びらの表面には円錐形をした表皮細胞が並んで規則的な凹凸があるため光が回折して光ると考えられます。多くの陸上植物で、円錐形の表皮細胞は、花びらだけに多く見られ、きらめき効果やレンズ効果によって花を鮮やかに見せて昆虫を引き付けたり、撥水効果により水を弾くなど、いろいろな機能が想定されています。
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初めましてmeikaです。
返信する田んぼの畦道や山裾の道で10月ごろ見かけます。
鮮やかな青色がまとまると綺麗です。でも、鉢に植えるのは躊躇します。オオイヌノフグリは1日花であり、朝開いて夕方には閉じて落下する。これは、観察していて解るのは、ここまでです。
花びらのレンズ構造までは、知りませんでした。種族保存のためそんな構造をしているとは、驚きです。また、面白い植物があれば教えてください。 失礼します。
meika様
返信するコメントありがとうございます。オオイヌノフグリの小さな花の中に、様々な仕組みが作られているのは、本当に驚異です。私も専門ではありませんが、植物の微細な表面形態とその機能については、まだよくわかっていないことばかりのようです。
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