いや〜大雪です。警報が出ているのか分かりませんが、これを警報をせずに、何を警報とするのかというくらい積もっています。出勤前に自宅の駐車場の除雪をすること1時間、仕事の前に疲れ果てている植物園日記担当の倉重です。
私が新潟に来てから一晩で降った量としては最高だと思います。新潟日報のニュースでは、「新潟市秋葉区でも午前10時までの24時間に36センチの雪が降った。」とありますので、これまでに積もった分と合わせると、除雪していないところでは1m以上あると思います。
広い道には消雪パイプ(こちらではショウパイと略す)があるし、除雪も優先的に行うので、そう問題はないのですが、そこにたどり着くまでが一苦労です。写真は植物園と隣の新津美術館の間の道で、除雪していないところを、誰かが歩いているところです。
日本一のアザレア展も明日で終了するのに、宣伝の日記も書かずにいるのですが、ツイッターで開花やイベント情報を随時更新しています。是非チェックしてみてください。写真つきですので、Twitpicなどでご覧になると、より楽しんでいただけると思います。
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ツイッターの記事を書いている運営スタッフには「一日2記事くらいは書いてよね」と無理な注文をしています。自分では書かないのに、反省することしきりです。
さて、ドイツの植物の話も終わっていないのですですが、これはちょっと後にして、今回は半落葉性について考えてみました。う〜ん、あらためて考えてみれば、アベリアのように冬に半分葉が落ちるだけではないんですね。本題の方が短くなるような気もしますが、はじめましょう。
今日の話題72 ヤマツツジは半落葉
植物図鑑を見ると、この植物は常緑、半常緑、落葉性などと書いてあります。小生の専門のヤマツツジはどうかと思って、「日本の野生植物」(平凡社)を調べてみると、「半落葉低木」とあります。近い種類のサツキはと言うと、「半常緑低木」となっています。同じような意味のように思えますが、実際どういうことなのか、ちょっと整理してみましょう。
■「半常緑性」 基本的に常緑性であるが、一部の葉が落葉するもの。
冬でもサツキの葉が残っていますが、秋から冬にかけて一部の葉が黄色くなって落葉します。
■「半落葉性」 基本的に落葉性であるが、一部の葉が冬でも残るもの。 ヤマツツジはほとんどの葉は秋に落ちますが、芽の周りだけは小さな葉が残っています。
余談ですが、清水先生の「図説植物用語事典」(八坂書房)23ページの半常緑樹の英語がhemideciduousと間違って表記されているのを見つけました。正しくは、semideciduousです。普通はsemiとdeciduousの間にハイフンを入れて、semi-deciduousと書くことが多いと思います。
さて、ヤマツツジの半落葉性についてもう少し、詳しく見ていきましょう。その前に秋に撮影したヤマツツジの葉の写真(中央)をご覧ください。黄葉しているのは、春に伸びた枝についている葉です。夏には枝の成長は止まり、枝の先端に花芽(また葉芽)をつくります。ちょうどそのころに、枝先の花芽をとり囲むような小さな葉が出てきます(夏葉)。この葉は越冬しますので、真冬でも枝先に小さな葉が集まっている木はヤマツツジだとすぐに分かります(写真右)。このように、ヤマツツジは一年に二回葉が出るんですね。こんな理由でヤマツツジは、半落葉性と書かれているわけです。
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こんばんは。
返信する新潟の雪はニュースでも聞いて、本当にすごいですね。
1mとは生活が大変そうで、お察しします。
群馬は新潟との県境で水分を全部落とすせいか、
この冬の降雪は今のところ1度だけです。
でも-5℃以下の日が続き、例年に無い寒さです。
例のシャクナゲは昨年の秋に地面に下ろしました。
今は元気で花芽も付いていますが、
寒い冬はこのままで良いのか
ちょっと心配しています。
秋葉区もすごいことになりましたね。こんなに積って、朝から大興奮でした。みなさん大変なようで申し訳ないのですが、私は笑顔で除雪隊の方にお疲れ様を言いました。スノウハイでしょうか。
返信する半落葉という言葉をそれほど気にしたことがなかったのですが、説明を受けるととてもおもしろいです。
3枚目の写真のようになっているのをたしかにどこかで見た記憶があります。夏葉だったのですね。
アベリアが冬に半分落ちるのは、ただ半分落ちるのでしょうか?何も規則なし?
ちなみに我が家のアベリアコンフェティーは通年根元がスカスカで寂しいです。なんとかなりますか?倉重さーん。
こんにちは。
返信する新潟はさすがの雪ですね。石川も新潟ほどではありませんが、たくさん積もりました。私も最近、毎日雪かきして、だいぶうまくなりましたおかげで筋肉痛で腰が痛いです。昨日で暦の上でも春になったので、早く暖かくなるといいですね。
ヤマツツジは花芽と葉芽の両方が出るのですね。真冬でも枝先に緑色の小さな葉が集まっていればヤマツツジですね。最近までサツキとツツジも見分けられないくらい植物に疎いのでこれからもご指導の程宜しくお願い致します。
chackee様
返信するいつもコメントをありがとうございます。植物園日記担当の倉重です。
新潟の雪も一段落し、除雪も進んで、車での移動はそう大変ではなくなりましたが、歩道は歩けないほど積もっています。路地にもまだ積もっています。関東も雨が少なくて、寒いようですね。
シャクナゲは寒さに強いので、-5℃くらいでは大丈夫ですよ。春にはきれいに咲くと思います。
グレープ様
返信する植物園日記担当の倉重です。本当に降りましたね。当日は仕事でしたので、別の意味でハイになりましたよ。
半常緑と半落葉について書かれたものはあまりないのではないかと思い、今回ヤマツツジを例にまとめてみました。「半」というのが、分かりにくいですね。「準」の方が適訳だと思います。
さて、アベリアは半常緑ですが、寒さに当たると、古い(下の方)葉が落ちてしまいます。また、年数が経った枝の葉も落ちてしまいます。
一度葉が落ちた枝(幹)には葉は出ませんので、葉柄の基部にある腋芽(葉が落ちても芽は残っています)から新しい枝を出させる必要があります。
そのため、下葉が落ちた場合は、株の大きさにもよりますが、地際近く(鉢でしたら5cmくらいでしょうか)で、切り戻して、新しい枝を出させます。切るのは、成長がはじまる春が良いと思います。ただ、コンフェッティは成長が遅いので、元の大きさに戻るのは時間がかかります。試しに一本切って、様子を見ると良いかもしれません。
miyoshi様
返信するコメントをありがとうございます。今日は比較的暖かくて、道路の雪は少なくなりました。週の半ばからまた雪の予報なので、あまり降らなければ良いなと思っています。
記事には書きませんでしたが、ヤマツツジの枝先の芽は、葉芽(葉だけが入っている)か、花芽(花と葉が入っている)の2種類があります。どちらの芽のまわりにも、夏葉がつきます。
今の時期に、自生地で、枝先に小さな葉が残っていれば、ヤマツツジです。‘本霧島’もヤマツツジの仲間ですので、枝先には必ず小さい夏葉がありますし、その下にも多少葉が残っています。観察してみてください。でも、雪があるので、見られませんね。
春になったら試しに1本切りつめてみます。
返信するふさふさにもどりますように・・・。
ありがとうございました。
はじめまして。
返信する昨日植物園にてhanura様の紹介でお会いした 岡田侃(あきら)です。
そのせては、お忙しい中色々と木瓜のお話をしていただき、また私の話しも聞いていただきありがとうございました。
今後とも宜しくお願いいたします。
okayann様
返信する先日はお越しいただき、ありがとうございました。お会いする前に出ておりましたので、グッドタイミングでした。
無事、新品種展示も終了いたしました。今日は天気も良く、お客様もたくさんいらっしゃいました。
また新潟にお出かけください。ボケ公園の花の時期もきれいです。お待ちしております。
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