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夜の上に昇り、海を越えると昨日の時間に着いた。
父と母が乗った車に手を振って歩き出し、
車窓から眺めた夕暮れの光が
もう一度海に沈み行くのに出会った。
雲を桃色に染め上げ、
珊瑚礁の島に打ち寄せる長いレース状の波を
金と銀に光らせながら降りていく夕陽を
バルコニーから眺めながら私は、
母と父を思った。
いつでもどこでも夕陽を見ようと母が言う。
父はいつも、黙ってそれに付き合う。
夕暮れが近付くと何故か泣きたくなる私には、
その心持ちがわからずに居心地の悪い時間を
重ねてきた。
母の気持ちの一端が今なら分かる気がした。
一つ屋根の下、
人生を共にする事を決めた人とその子達と、
不変に美しいものを共有することの喜び。
父の気持ちの一端も今なら分かる気がした。
近しい人の喜ぶ時間を受け入れようとする姿勢。
そしてやっと、
もう父と母の庇護の下にいない事に気付いた私は
不安に震えあがり、
それでも今ならば夕陽を見ていたいと思えるのは
1人で生きていく恐怖が少し薄らいだからだと、
部屋の中から私を見守る視線を背中に感じて、
やっぱり泣きたくなるのだ。
桃色の雲も金色の波も藤色の空も銀色の水面も
全てが美しく、
私が泣けて仕方ないのは
愛されている実感が眼に沁みるからなのです。
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