暖かいお葬式

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ゆうべ、お通夜に、今日は、お葬式に行って来ました。

おとうに取っては、叔母さんなんだけどね。
家の、義父の弟がお婿さんに行った、連れ合いとなった叔母さんの葬儀でした。

私は、知らなかったけど、
叔母さんは、末っ子なのに、いろいろな事情から、家を取ったそうです。
家からお婿さんに行った叔父さんは、60前半に、癌でなくなり、
それから30年近くも叔母さんは、お元気で、家族を愛し、家族に愛され、穏やかで幸せな余生を送っていたようです。
私が知ってる叔母さんは、本当に明るくて可愛らしい、チャーミングなおばあちゃんでした。
当たり前ですが、子供や孫もみんな来て、親族の人達も、家族に感謝し、苦労を労い、いたわり合って、
本当に、愛が溢れていました。
当たり前ですが、誰一人、叔母さんの面倒を見ていた家族を非難したり、貶したりする人なんか居ません。
どこかの家とは大違い。

威張ると言う事は、時に暴力です。
力のない者、立場の弱い者を、言葉の暴力で傷つけると言うのは、上の立場の人がすべきではありません。
上の立場の人がいる、その事自体が、弱い立場の者に取っては脅威なのです。
その上、怒鳴ったり、貶したり、虐めたり、そんな事は、絶対に人としてやってはいけない事。
私は、こちらに嫁に来て、40年近くになりますが、それをやられて来ました。
女中以下の扱いでした。
回りの人達は、私を「おしん」と呼んでいました。
なぜ、こんなにも意地悪をしなくてはいけないだろうと考えましたが、それは義父義母に取っての、目の中に入れても痛くない娘が、いくつになっても、貰い手がないことでした。（40才になってから、嫁に行って、子供を一人もうけましたが、それからは、内孫、外孫の差別が始まり、私は、精神的にも肉体的にも、どん底におとされました。）
「娘の腹から、出た子供は、可愛いが、嫁のケツから出た子供は可愛くない。」面と向かって、そう言い放たれました。

私は、何度この家を出ようと思ったか、何度泣いたか、わかりません。
でも、子供を不幸にしたくない。
連れて出るには経済的に無理だし、置いて出れば、あの人達に、どんな扱いをされるかわからない。
私が居ても、タバコで火傷をさせられた事がある位でしたから。
子供のために我慢しました。

強くなりたいと思いました。
立場は、上になりたいのではなく、
あの人達の、言葉の暴力に負けない精神力、泣かない忍耐力、それがあれば、乗り越えられると思いました。
頑張って、頑張り抜いて、今日までやって来ました。
強くなったのではなくて、強くさせられたのです。
いつか、笑える日が来る事を願ってやって来ました。

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今、私を見て、いつも、バカみたいに、笑ってると言う人が居ます。
私は、やっと勝ちました。
あの、意地悪だった人達は、もう居ません。黄泉の国へ旅立ったのです。
もう、威張ったり、怒鳴りつけたり、虐めたり、貶したり、言葉の暴力を浴びせる人は居ない。
超越したんです！
やっと、普通の、人間としての、当たり前の時間と、自由が、私にももたらされたのです。
笑いたくもなりますよ。

でも、今日のお葬式に、行って、
みんながホンワカと包み込まれている愛を感じました。
きっと、あの、叔母さんが、大きな愛の力で、娘、嫁、息子、婿、内孫、外孫の区別なく、愛し、包み込んで来たのでしょう。
家族とは、本来そう言う形でなければならなかったはず。
そして、縁があって家族になった人を優しく暖かく迎え入れるものでなければ、おかしいのです。
当たり前のことなのに、
なぜ、家は、そうではなかったのでしょう。

家族のあり方について、
人としての生き方について、
考えさせられた一日でした。

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