お盆の時期、キキョウの花の紫が、何とも言えずしっとりと目に馴染んでくる。
今日は、盂蘭盆会にまつわることである。デジタル大辞泉の解説には、「7月15日を中心に祖先の冥福を祈る仏事」とある。
我が家の菩提寺(曹洞宗)でも、この時期に施餓鬼会が催される。施食会ともいう。こちらは、特定の先祖への供養ではなく、広く一切の諸精霊に対して修されるのだという。
初めてその法会に列座した折には驚いた。大きいのやら、小さいのやら、なん十人という僧侶たちが、経を唱えながら堂のなかを巡り歩く。
この折りに年の供養料というか、管理料を支払い、卒塔婆を頂戴することとなる。ここ十年ほど、その金額は変わっていない。
月が替わり8月の盆入り、いろいろと忙しいので、10日に早々とお迎えに行ってきた。この時、施食会で頂いた卒塔婆を立てる。
そして、立ててみて初めて、驚愕の事実に気付くこととなった。例年と比べて、20㎝ほど丈が短いのである。
このところ、各種の物価の上昇に悩まされる日々が続いている。我が家では、病院に行くにしても、買い物に行くにしても欠かせない足となる車。ガソリンの高騰はイタイ。
食品だって同様だ。小麦粉や食用油など、食材のインフラとも言えるベーシックなモノが続けざまに値を上げている。
先日、とろけるチーズの値上げを知った。いや、実質値上げというのだろうか。販売価格は変わらないが、枚数を減らすとのこと。この手の目くらまし値上げは後を絶たない。そう、数量を減らしたり、サイズを小さくしたりするあれである。
あっ、卒塔婆でも、そんな目くらましがあるんだなぁ~と、ほとほと感心するとともに、ご先祖様にほんの少し申し訳ない思いを抱いたものである。
立秋を過ぎる頃、ご近所の林縁では、‘変わることなく’キンミズヒキが咲き出す。ミズヒキと名乗っているが、あのタデ科イヌタデ属とは異なり、バラ科キンミズヒキ属なのだそうな。
変わらずにそこにあること、そのことを至極当然のこととして看過していると、とんでもないしっぺ返しを食らわされてしまう―― いまは、そんな時代なのかもしれないね。
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