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「世界の図」 【 写真・左 】
エキノプシス属 エイリエシィの斑入り。
原種は「短毛丸(たんげまる)」
短毛丸は、これを知らなきゃモグリだって云うくらい全国に普及した。
下町の木造の家の軒下の棚にゃ必ずと言っていいほど置いてあった。
老成すると柱状に育ち、根元や脇にポコポコ子を吹く。
初夏から初秋にかけて真っ白いラッパ状の大輪の花を咲かせる。
ツボミにゃ毛が生えてて、子供心になぜだかオオカミ男の手を連想した。
しかし、最近じゃあんまし見かけなくなったねぇ。
たまに、姿は短毛丸で花が真っピンクのを見るが、こいつぁ真っ当な短毛丸じゃない、他種との合いの子(交雑種)。
純正の短毛丸は花が真っ白で稜が13〜16、トゲは黒で5ミリ以下。
交雑種が悪りぃたぁ言わねぇが、純正短毛が消えちまうのは寂しいねぇ。
原産地ブラジル南部・アルゼンチン。
気候は穏やか、最高気温も30度を超えることはなく冬場も氷点下にゃならない。
乾季・雨季の区別は無く日本のように一年中平均して雨が降り、短毛丸は休眠しないらしい。
どうやら、短毛丸を始めとするエキノプシス属は温帯に適応したグループらしい。
その短毛丸の黄斑入りがこの「世界の図」
【 写真・左 】斑回りは良い方だろう。
どの多肉植物にも云えることだが、斑入り(ふいり)種じゃ原種より成長がゆるやか。
できるだけエキノプシス属に適した環境(常に用土を適度な湿潤・真夏は薄く遮光・用土は比較的肥沃)を調えてやっても原種の短毛丸ほどは大きく成らねぇんだ。
斑(ふ)が入ってる分、葉緑体の量が少ないのでそうなるのかも知れねぇがどぉもそれだけじゃぁねぇような気がする。
サボテン類だけに云える事かも知れねぇが、斑入りは元々が性質虚弱なのかも知れない。
【 写真・中 】 15稜。経8cm。
稜数は短毛丸の要件を備えてる。
あとは花の色。来年辺りは咲いてくれっかな。
【 写真・右 】 10月初めに取れて落ちた子。
径5㍉ほどで、もう根付いてる。
世話してたら、何かで引っ掛けて落ちた。
こんな小っちゃな子は干からびちまうだろうと思ったが、ダメ元で親株の根元に挿してたら、20日ほどして触ってみると発根してるんで驚いた。
さすが剛健で鳴らした短毛丸。その子も強靭な生命力。
しかし考えてみると、原産地じゃこういう風に動物に子をもがれて地表に落ち、風に飛ばされたりして自生地を広げてるのかも。
すぐ子が落ちやすいのは、このようなサボテンの生存戦略かも知れない。
今年に入ぇってあちこち子が吹いて来た。
この調子じゃ親株本体は子に栄養を取られてあまり太らないかもね。
斑入り種だからそんなデカくならなくってもいいや。
お上品に構えててもらいましょ。
もう今の日本じゃ死語になっちまった「おしとやか」
昭和は遠くなりにけり、ってね。
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湯島臥牛さん、こんにちは😊
返信するまたまた世界の図🌎の写真をみせていただいて、うれしい朝となりました。
先日、近くのお店で短毛丸が一鉢売られていていました。斑は入っていません。濃い真緑でした。
眺めただけでしたが、湯島臥牛さんの文を読んでいたら、ちょっとヤバい😣育てたくなっちゃいました💦💦
気持ちはわかります。
気持ちはわかりますが、入手するのは春まで待って下さい。
いくら生育旺盛な短毛丸でも、気温が下降してゆくこの時期にゃ段々と代謝が鈍麻していきます。
たしかにエキノプシス属は寒さにゃ強いとされてますが、それは冷害を受けにくいというだけで低温の中では根の伸びや成長点の発育は止まります。
その原因は最高温度が低くなるためです。
たしかに室内に置いておけば明け方の低温の害を受けない最低温度は確保できます。
問題は最高温度なんです。
もちろん種類にもよりますが、成長・発根には最低でも地上部35℃は欲しいところです。
しかし温室・フレームを持たない方は、この成長に必要な最高温度が確保出来ない。
室内に置いた植物を触って見て下さい。
ひんやり感じたら体温より低いということです。
それでは足りません。
まぁ春になるまで入手は我慢して下さい。
あわてて買うと「ニセ短毛丸」や純正じゃない「交配短毛丸」を摑まされますよ。
エキノプシス属の性質を勉強してからでも遅くありません。
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