人は、見た目に騙される。
最近の遺伝子解析による分類が進んでくるのをみているとつくづくそう思います。
例えば、動物で言えば鳥類のハヤブサ。
見た目の形態から、鷲や鷹などの猛禽類とされていましたが、遺伝子を調べると、猛禽類よりもインコやすずめの方が近い鳥ということが分かったのです。
ボタンやシャクヤクも以前は、キンポウゲ科に入るかどうかの議論でなかなか決着がつかなかったのですが、遺伝子を調べると全然離れていて、近いのは、モミジバフウなどのフウ科やマンサク科に近いことが分かりました。
被子植物の分類が外見の形態の比較でされていたのが、1998年に
葉緑素の遺伝子の解析で分類されるAPG体系が発表されて、遺伝子で分類することに移行しました。
今では、それ以前の分類は古典的になってきて、参考程度になってきてるのですが・・・
未だに、クリスマスローズの分類は、古い形態による分類なんですね。
1989年に発表されたブライアン・マシューの分類が基本で、それに形態的に分類した新種を加えるという旧態依然のままなんです。
ウィル・マックルーインの協力で、遺伝子を元にした分類の研究が発表されると言われてきてますが・・・
未だに遺伝子による分類は進んでいないのが現状です。
原種シクラメンなどは、遺伝子の解析で分類が直されたりしますが、クリスマスローズの方は全然です。
日本でも何故か遺伝子による分類ではなく、形態学的なものにこだわる人が多く、原種マニアという人は遺伝子による分類に否定的やら、サボタージュする人がいて、形態学的に分類された今の分類に固執している人が多くいます。
フィールド調査と称して、花の時期に原生地に行って写真を撮っているのでなく、遺伝子解析するための試料を集めるべきなのに・・・
いくら現地へ行っても原種のことが分かるわけではないんです。
それなら、日本で、原種集めて、自費ででも解析したほうが遥かに分かるはずなのですが・・・
むしろ、クリスマスローズの原種研究家ではない人の方が論文漁って、クリスマスローズの進化した道筋の分かる系統樹を作ったりしていて、その知見が勉強になります。
ただ、その系統樹が正確かどうかの、まだ自分なりの査定が出来てないのでここには載せられませんが・・・
ハッキリ、言えるのはこのままの分類ではだめであろうということです。
特に無茎種の分類は変わらなければいけないと思います。
写真はクリスマスローズの原種の一つ、ニゲルのマーブルリーフのものです。
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