昨日はあまりの暑さに夕方から土砂降りの雨でした。
今日も同じような予報が出ていますが、今のところ雨の気配は感じられない。
タウン誌まいんずも8月はお盆前の発行になりました。
私のつたないコラムを転載します。 ご笑覧ください。
大池公園花だより 葛(クズ)の嘆き 花学校 深川 由紀子
万葉集に収められている歌の三分の一は植物を詠んだものだそうです。
中でも多いのが萩(ハギ)、露の重みでしだれる姿や、花びらが地面に散り敷いたこぼれ萩の風情は、日本人にとって原風景でした。
白銀の尾花(ススキ)、ピンクの撫子(ナデシコ)、黄色の女郎花(オミナエシ)、淡桃紫の藤袴(フジバカマ)、紫の桔梗(キキョウ)の6種は公園の花壇で見られます。
となれば、秋の七草を全部揃えたいところですが、葛だけは少しためらっています。 なぜなら・・・
葛は漢方薬の葛根湯や、葛餅、葛布等の材料として長く日本人に利用され、親しまれてきました。 山裾などに群生し、赤紫色の花が咲きますが、わずかな風にもなびいて、葉の裏側が見えることから「裏見」が「うらみ」に通じる掛詞になっています。
羽生弓弦さんのスケートでよく知られるようになった陰陽師・安倍晴明の母は白狐の化身だったという「葛の葉」伝説があります。 あるとき、狩人に追われた白狐は、安部保名に命を助けられます。 狐は人間に姿を変えて保名の妻となり、晴明の母となるのですが、ある日、息子にその正体を知られてしまいます。 母狐は、「恋しくば 尋ね来てみよ 和泉なる 信太の森の うらみ葛の葉」の歌を残し、母子が共に暮らせない宿命を恨みながら、泣く泣く森へ帰っていったという悲しいお話です。
葛は150年程前、観賞用や牧草としてアメリカに移入されたのですが、旺盛な繁殖力故に今では特定外来生物に指定され、困った存在になっているそうです。
昔、夕暮れになると公園の池でウシガエルが不気味な声で鳴いていました。 食用として北米から日本に持ち込まれ、環境省の特定外来生物になっています。 その時々の人間の都合で利用され、放置され、忌み嫌われる生き物たち。
生きとし生けるものにはそれぞれ相応しい居場所があり、それが保たれるのが令和(美しい調和)ではないかと思っています。
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