京都府立植物園さんの園芸日記

マツムラソウ

2019/10/17
マツムラソウ 拡大 写真1 マツムラソウ 拡大 写真2 マツムラソウ 拡大 写真3

 近くを通りかかるとマツムラソウの黄色の立派な花に思わず目がいってしまいます。マツムラは人の名前だと憶測できますが、どうして? 現在の学名はドイツの植物学者ハンス・ソレレダーによって1909年にTitanotrichum oldhamii (Hemsley) Solerederとされたものが使われています。しかしその直前にイギリスの植物学者ウィリアム・ヘムズリーによってMatsumuria oldhamii Hemsleyとして発表されています。つまり、どんな経緯があったのか分かりませんが、その学名に日本の植物学者松村任三(マツムラ・ジンゾウ)(1856-1928)の名が使われており、学名からMatsumuraの名前が消えても、日本ではマツムラソウの和名が残されていると考えられます。ちなみに、種小名はキュー王立植物園から中国と日本に派遣された採集家Richard Oldham (1837-1864)にちなんでいます。
マツムラソウは「絶滅危惧ⅠA類」に入り、ごく近い将来に絶滅する危険性が極めて高い植物の1つとされています。自家不和合性であることが分かっており、自家受粉やクローン間の受精では種子ができないことになり、個体数が減少すれば自ずと絶滅することになります。そんな植物が植物園内生態園の東側の小川の縁に、5〜6株ほど見つかります。
 イワタバコ科1属1種。花期は7-10月。

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みんなのコメント(1)

珍しい貴重な花ですね。
絶滅危惧種になってるのですね。
黄色い花で、キイジョウロウホトットギスかと思いました。

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