京都府立植物園さんの園芸日記

ハエジゴク

2020/06/17
ハエジゴク 拡大 写真1 ハエジゴク 拡大 写真2 ハエジゴク 拡大 写真3

 食虫直物モウセンゴケ科(3属205種)の中の1種。ダーウィンが世界で最も素晴らしい植物と感激したとか。北米東海岸の草原湿地、わずかの範囲に生育しています。夏暖かく、冬は雪が降る気候条件の中で、小さな株になって越冬します。かつては豊富に見られた個体数も、生息地が農業や宅地に利用されて縮小してしまい、深刻な絶滅の危機にさらされています。今、植物園のバックヤードではたくさん栽培されています(写真左)。花も咲きかけていて、いずれみなさんにご覧いただけます。
 花は白く、直径約1センチ。15センチほどの長さの花梗の先に5∼10個の花からなる花序をつけます。各花は5枚の萼片、5枚の花弁、10本程度の雄しべ、1本の雌しべからなります(写真中央)。葉は緑色もしていますので光合成をします。しかし、ハエジゴクの名の示す通り、虫を捕まえて消化し養分を吸収します。米国ではVenus flytrapと言われ、美の女神ビーナスにちなんだ名前が付けられています。葉の縁に長い毛があり、虫が葉の表面に触れれば、瞬時に葉を二つ折りに畳んで虫を捕まえてしまいます。葉の表面はつやつやして何か虫を誘引する物質を出しているようです。葉が畳んだ様子をみると、左右の手の指を組み合わせるように重ねています(写真右)。お見事です。

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