6月初め頃から7月半ばまで植物園会館近くにあるタイサンボクの木が次々に大きな花を咲かせて、通りかかる人たちの目を楽しませてくれます(写真左)。「大きなモクレンの花」を意味する学名の通り、モクレン科最大の花をもち、開いた花の直径およそ15センチ超、大きな白い花被片が9枚あり、外側から3枚ずつ並んで3数性です(写真中央)。ただし、雄しべと雌しべは無数にあり、連続したらせん配列をしています(写真右)。この写真では、よく見れば、雄しべより雌しべの先端(柱頭)が大きく広がって、すでに受粉可能に見えます。つまり雌性先熟。思ったよりいい匂いがします。受粉時の花は午前中開いて、午後には閉じるようです。
今から36年前、この花とそっくりの花の化石Archaeanthusを報告する論文が発表されました。アメリカ中央部の約1億年前、まだ恐竜がたくさん棲んでいたころの地層から発見されたものです。記録上、最も古い時代から花の記録でしたので、学名は「最初の花」と付けられました。そのころの植物進化の有力な仮説が「モクレン目説」といい、簡単に言えばモクレンの仲間が最も原始的というものでした。従って、この仮説を証明するかのような発見に、世界は沸いたものでした。タイサンボクとの違いですか? Archaeanthusは、モクレン科と違い、子房の中にたくさん胚珠(種子が)をもつこと。
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おはようございます。
返信する大きな木ですね。近くなら見に行きたいです。
これも、モクレンの仲間ですか。
へ~そんな古くからこの木があったのですね。
はい、モクレンそのものです。Magnolia grandifloraという学名がついています。意味は「大きな花のモクレン」、命名者はリンネ。
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