阪急百貨店の屋上パーキング。
ちょうど半世紀前、父がクラウンを運転して連れてきてくれた。
汚い段ボール箱に、苔まみれの素焼き鉢に植え込まれたランをたくさん詰め込み、運んでいた。
小生はまだ幼稚園児(笑)。
きらびやかなネオンが光る街並みに翻弄され、
ただただ萎縮していた記憶がある。
父が汚い段ボール箱を掲げ、
「まさかつ、はぐれんと着いてこいよっ」
幼稚園児の手を繋ぐのは今じゃ当たり前かもしれないが、まだ昭和40年代(笑)。実の息子を放置プレー状態。
ほっておかれないよう
ボクは必死に追いかけていた。
三番街のフェニックスは本当に美しいフラワーショップだった。
父が阪急の職員さんに手渡す汚い段ボール箱が、なんだかすごく申し訳なかった。
幼稚園児の小生にこんな想いを抱かさせる豪快な父。
それでも阪急の職員さんは本当に嬉しそうにうけとっていた。
不思議だった。
なぜこんな美しいフラワーショップに似合わない汚い段ボール箱のランを見て嬉しそうにされるのか?
本当に不思議だった。
当時、父は世界中から珍しいランの原種を輸入していた。
阪急の職員さんがその価値をその時代において理解していたから、それはすごいことだと思う。感謝しないといけないと思う。
納品したあとは、父はアメリカンハンバーガーショップに連れていってくれた。
「まさかつ!アメリカ人はこのハンバーガーを毎日食べとるんやっ!食べてみー」
ハンバーガーよりも、ハンバーガーに突き刺さった国旗が気になっていた。
まだマクドナルドもなかった頃の時代。
父はなにかあると、いつも海外の話をしてくれた。
ランを仕入れるために渡米していたのだ。
全部覚えている。
記憶力はいいほうだから、ちゃんと覚えてる。
そんなありがたい教えを
ボクは娘やジュニアにしてきたんだろうか?
しばし反省。
というわけで、ヒトは教育で成り立っているんだと思う。
感謝。
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