ツボミの2番目開花｜園芸日記byレプト｜みんなの趣味の園芸

写真1

写真2

写真3

ツボミの２番目の開花は、C. intermedia var. aquinii（カトレヤ　インターメディア　アキニー）でした。（写真左）
var. aquinii とは、ペタルの先端にクサビ状の色彩が入るタイプを表しています。

インターメディアは、ブラジル原産のカトレヤの原種ですが、寒さに強く、冬場も乾かし気味にすれば無加温でも冬越しができる強健種です。
個体名（‘Sendai’ など）に拘らなければ価格も安価ですし、草丈もそんなに大きくならないのでおススメの品種です。
何より、花色のバラエティが豊富で、インターメディアだけをコレクションしている方も居るほどです。

花色の一部を紹介します。（写真中央）
①チポ（C. intermedia tipo）：基本的な花色です。
②アルバ（C. intermedia fma. alba）：白花です。
③セルレア（C. intermedia fma. coerulea）：リップの先端に青色が入ります。
④デリカタ（C. intermedia fma.delicata）：繊細なという意味でリップの先端に淡いピンクが入ります。
⑤ムルチフォルメ（C. intermedia fma. multiforme）：多くの型という意味でいろいろな色彩や模様に変化します。
⑥アキニー（C. intermedia var. aquinii）：ペタルの先端にクサビ状の色が入るタイプで、⑥の花はアキニーの青花（セルレア）です。

上記の他の代表的な花色です。
　・コンカラー（C. intermedia fma. concolor）：同色のという意味で花全体が一色になります。
　・サンギネア（C. intermedia fma. sanguinea）：血という意味で花全体が濃い赤色になります。
　・アルベッセンス（C. intermedia fma. albescenns）：咲き始めが白で咲き進むと淡いピンクやグレーが入ります。
　・ヴィニカラー（C. intermedia fma. vinicolor）：リップの先端やペタルの先に赤紫が入ります。
　・フラメア（C. intermedia var. flamea）：炎と言う意味でペタルに大キッククサビ状に色が入ります。
　・オルラッタ（C. intermedia fma. orlata）：リップの濃い色に縁どられます。

これら以外にも、まだまだ在り、インターメディだけのコレクターが居るのも判る気がします。
しかし、珍しい花色、模様が珍重されるため、原種と言えども交配を繰り返し、原種の風情をなくしてしまったようにも感じます。
中には、他の種と交配をしたのでは、と密かに囁かれている有名個体も有ります。
元々は、写真右の左のように「鼻」に見えるものが隠れているのがつつましやかで良いのですが、交配が進むにつれ写真右中央のように、「鼻」がむき出しになってきました。
写真右の右は、もはや「鼻」とリップが別物のようです。
より自然に近い姿を愛でるのか、変わった花色を愛でるのか…
みんな違って、みんないい、十人十色、人それぞれで良いと思います。


切り戻したネメ... 2024/04/25	絹サヤエンドウ... 2024/04/25	今年はイエロー... 2024/04/25

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みんなのコメント（4）

きゅー 2021/04/18

こんにちは。

とても参考にさせて頂きました。
今まで、これってどういう意味かなと思いながらも放って置いたのが、ものすごくすっきりした気分になりました。
永久保存させて頂きたいです。
そして、拝読して、インターメディアだけのコレクターがいるのも納得です。

以前アキニー　セルレアの苗を買って咲いたらアキニーなし、しかもセルレアでなかったということがありました。
仰る様に十人十色だとそれでもいいかと育てていましたが、ある夏の灼熱地獄でお亡くなりになり、それ以来インターメディアはお休み中で、代わりに子孫（エンジェルキッス）を育てております。
そのインターメディアは育てやすくて花もよく咲いてくれました。そういうものが多いのでしょうか？

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レプト 2021/04/18

きゅーさん　こんばんは。
セルレアやアルバなど、花色の用語は、インターメディアだけでなく、様々な蘭でも使われるので、知っておくと良いと思います。
アキニー　セルレア、以前　蘭屋さんに勧められて購入したことがありますが、その後　蘭屋さんから連絡が有り、「アキニーが咲かない株を販売しました」とお詫びされました。その後、セルレアが咲きました。海外のナーセリーの管理がずさんだったそうです。
インターメディアは育て易く、花も咲きやすいと思います。