「花籠(はなかご)」
アズテキウム属リッテリ Aztekium ritteri
こいつぁコアなサボマニアでないと馴染みが薄かろう。
趣味園のサボラー(?)も知らない人が多かった。
5,000(原種)あるサボテン科の中で最も成長が遅い。
自根栽培(正木)じゃ一年で1mmから2mmしか成長せず、実生・発芽してからマッチ棒の頭ほどの大きさになるにも3年はかかると云われてる。
成球になり仔を吹くまでにゃ少なくも十数年が必要。
この株は直径4,4㌢。
ウチに39年間いる親株から外したカキ子。
親株から掻き取ってもう20年になる。
親株、昭和50年代当時に関西の有名老舗業者Y園から通販で送ってもらった物で、最初パチンコ玉くらいの大きさだった。
途中5個ほど仔吹きしたのを外して型の悪い1個を残して人へ譲った。
その手元に残した形の歪(いびつ)なカキ子がコレ。
(親株はその後、子を2頭吹いた)
アズテキウム属は世紀末までは「花籠」の一属一種だったが、1990年にやや大型になる「ヒントニー」が発見され、2011年に「紅籠(べにかご)」が新たに見つかった。
「花籠」はアズテキウム属で最初に発見された種。
メキシコ北東部 - ヌエボ・レオン州の標高800mの村ラヨネス(Rayones)の近くの崖が原産。
世界中でもこの村の郊外の崖の3箇所にのみわずかな個体群が確認された。
ワシントン条約付属書Ⅰ指定『絶滅危惧種』
一切の輸出入は禁止。
業者によって永年に渡って相当乱獲されたようだ。
ワシントン条約指定後は拍車がかかったらしい。
恐ろしい事に日本にも戦後けっこう輸入されてて、こちとら若けぇ時分の昭和40年代にゃ群生株でも聖徳太子(1万円)くらいで買えたものだ。
それが今やちょっとした国内実生の群生株で数十万円、ワシントン条約前の輸入群生株はもっとする。
貯金ハタいてぜんぶ買い占めとくんだったな。
近年は古い輸入球をバラバラにしてネットオークションで切り売りしてる人もいる。
2~3㌢の開花球・単頭で1~2万円で落札されてるようだ。
属名「Aztekium」は、形がメキシコの古代文明アステカの彫刻「アステカ円形カレンダー」っていうのを連想させるんで付けられた。
種小名「リッテリ」はドイツ人植物学者フリードリッヒ・リッター博士の名をとって命名。
和名「花籠」は誰が名付けたか知らないが、うまく付けられたものだ。
たしかに細かい横ヒダが竹籠を思わせ、数輪開花した姿はカゴ一杯に入れられた花束を連想させる。
📸① 昨日(5/3)朝の姿、今年最初の開花。
おととい(5/2)ツボミがのぞいてるのをば発見。
たった1日で花が開いた。
昔っから毎年5月下旬に年に1度だけ開花してたが、ここ近年狂い咲きして心配してた。
元の年1回に戻ったか。
📸② 昨日の昼頃、1輪開花。
花の可憐なのは40年間変わらない。
なんだか日本の山野草の花のようだ。
📸③ 2輪目開花。
ひとつの花は晴れた日が続けば3~4日保つ。
◇このあと頭頂部から複数開花予定(のはず)
↓
https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_image_slideshow&target_report_id=17345&num=1
◇ウチの輸入群生株
↓
https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_image_slideshow&target_report_id=9913&num=1
◇メキシコの自生地
↓
https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_image_slideshow&target_report_id=9913&num=4
◇自生情景。岩に溶け込んだ擬態。
↓
https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_image_slideshow&target_report_id=9913&num=5
.
会員登録をすると、園芸日記、そだレポ、アルバム、コミュニティ、マイページなどのサービスを無料でご利用いただくことができます。
裸の願仏大将 2024/04/20 | クレマチスが 2024/04/20 | チューリップも... 2024/04/20 |
採蜜とトマト 2024/04/20 | ツツジが咲いた 2024/04/20 | ラナンキュラス... 2024/04/20 |
お師匠様、今日は。
返信する自生しているサボテン、何個あるのでしょう😁。
お金に換算してはいけませんが、
○万円 × うん十個 = ゼロが沢山
サボテンやリトープスの自生地を見てみたいです😉。
ちわ、いらっしゃい、エアースプリングさん。
サイテス制定後に乱獲に加わってた村人の心はまさにおっしゃるようなものだったのでしょう。
同時期にメキシコ経済は破綻して通貨㌷は暴落。
政府・経済界は大混乱。
貧困層は塗炭の苦しみに陥ったでしょうから、違法採集を咎められなかった可能性があります。
それまでは少なくも合法的な"山堀り"だったわけですから。
当局も大目に見たかもしれません。
自生地の写真は「natural habitat for wild cactus plants 」ででも検索すると海外のサイト写真がヒットします。
画像
https://www.bing.com/images/search?q=natural+habitat+for+wild+cactus+plants&qpvt=natural+habitat+for+wild+cactus+plants&form=IGRE&first=1&tsc=ImageHoverTitle
リトープスの自生地画像
↓
https://www.bing.com/images/search?q=natural%20habitat%20for%20%20Lithops%20plants&qs=n&form=QBIRMH&sp=-1&pq=natural%20habitat%20for%20lithops%20plants&sc=0-34&cvid=B294CBFBA2A94D1889862CA5A1E99F62&first=1&tsc=ImageHoverTitle
小石に擬態してるのがわかりますね。
有り難うございます。
返信するとても面白いです。
ワクワクです💕。
いつか見たいものですね。
こんばんは。。
返信するサボテンも多肉も、
全ての種類を知る、なんてことは、
とっても難しいことだと
ほんとに実感します。。
趣味園に登録してよかった、と思う瞬間です。
こんばんわ、いらっしゃい akio_no_s30zさん。
この趣味は無限の広がりがあります。
舞台は世界中のフィールドであり、ネットの中の世界であり、自宅の庭でありベランダ・リビングの窓際です。
時間の流れは遡ること太古であり近未来の自然破壊された自生地であります。
湯島臥牛さん、お久しぶりです😊😼
返信する咲きましたね、花籠さん。
おめでとうございます🎊
素朴な、淡い色の花……。
花びらは薄いのでしょうか?
いつも貴重なお写真をありがとうございます🙇
また、見せてくださいね〰️🐈
いらっしゃい、geriさん。
コメありがとうございます。
花びらは小っちゃなサボテンだけに相当薄いですね。
まぁ地味っちゃぁ地味なんですけど可憐でいじらしくなるような花ですね。
おいらなんかは和風に感じますね。
※コメントの書き込みには会員登録が必要です。