春から夏に変わるころ、植物園内の生態園にある池の端に、穂状に紫色の花がついた植物が一際目立って咲いています。6枚のピンク色の花弁が特色で、開いたばかりの花では花弁がくしゃくしゃ。開花直前まで花弁が狭いつぼみの中で幾重にも畳まれていたためです。12本の雄しべのうち、6本が長く、6本が短い。花は左右相称で、長い雄しべが花の下方へ、短い雄しべが上方にある。長い花冠筒をもち、花の奥の下のほうに巨大な蜜腺が1個ある。そこから出される蜜を求めて、花の周りにはさまざまな訪花昆虫がぶんぶんです。ハナアブだろうか、吸蜜中の雌蜂と交尾している雄蜂がいました。北海道に自生し、京都府では絶滅危惧種の1種ですが、ヨーロッパでは侵略的外来種として嫌われています。
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