アリストロキア・サルバドレンシス（2018.7.18）｜園芸日記by京都府立植物園｜みんなの趣味の園芸

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誰が呼んだか、ダース・ベーダー植物とも言われる。花が、アメリカのSF映画『スター・ウォーズ』のアンチヒーロー、ダース・ベーダーの顔に似ている。観覧温室を歩くと、思わず目と足を止めてしまう。エルサルバドル～メキシコなどの中米原産のウマノスズクサ科の１種。花弁はなく、3枚の萼片（花の上部左右に2枚、下部に1枚）が合着してできた萼筒が、横から見るとほぼU字型に曲がりくねって長く伸びている。U字の右上が花の入り口とすると、反対側の左上奥に小さな6本の雄しべと6個の雌しべが一塊になった蕊柱（ずいちゅう）がある。花を正面から見て、花の上部左右2枚の萼片の継ぎ目が縦に裂けて花が開くと、そこに２つの白い目玉（左右の萼片それぞれに１個ずつ）のような窪みがある。その白い目玉は何のため、と思うでしょう？そこは罠の入り口です。花は何の匂いもしないので、おそらく白い目玉がハエ（双翅）類を引き付ける。２つの白い目玉の奥は1本のトンネル状の滑り台になっていて、引き寄せられたハエ類が、目玉で遊んでいるうちにつるりと滑ってU字の下方に落ちてしまう。あるいは、花の奥から蜜が出るとも言われているので、それを求めてU字の下方に移動するのかもしれない。ただし、やっと外へ出てきたときには、からだの周りは花粉だらけ。２つの白い目玉のはたらきは私の想像です。違ったらごめんなさい。


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