京都府立植物園さんの園芸日記

オオハナワラビ(2018.11.15)

2018/11/15
オオハナワラビ(2018.11.15) 拡大 写真1 オオハナワラビ(2018.11.15) 拡大 写真2 オオハナワラビ(2018.11.15) 拡大 写真3

ちょっとシブい植物を1つ紹介します、オオハナワラビ。シダ植物(13,000種以上)は同じ祖先をもちますが、大まかに2つに分けられ、1つは原始的なタイプの真嚢シダ、もう1つは進化したタイプの薄嚢シダ。両者は、胞子(花粉とおなじもの)をつくる袋(胞子嚢)のでき方が全く違う。そのため、前者の胞子嚢の壁は2細胞層以上で厚く、1つの胞子嚢に大量の胞子をつくる。後者の胞子嚢の壁は1細胞層で薄く、1つの胞子嚢にふつう32個の胞子をつくる。
オオハナワラビは真嚢シダ、ハナヤスリ科の1種。植物園内の生態園や北山門を入って右に道をとるとケヤキの大木があり、その根元近くにぽつぽつ。栄養葉(裸葉)と胞子葉(実葉)があり(写真左)、それぞれの葉は1年に1枚だけ、ただし地下にある茎の先端には、翌年以降のシーズンに備えてさまざまな成長段階の数枚の葉を準備している。栄養葉は光合成するためだけの葉、胞子葉は胞子(花粉と同じもの)だけをつくる葉です。胞子葉には黄色い小さな胞子嚢がたくさん(写真中央)。1個の胞子嚢あたり2000個以上つくられる。胞子嚢の先端には1本の裂け目があり(写真右)、そこが裂けると大量の胞子が放出される。たぶん間もなく裂けます。

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みんなのコメント(1)

こんばんは( ^_^)

こちらの野道で「フユノハナワラビ」ハナヤスリ科が生えています。 沢山では無いですがポツポツと見かけます。

半日陰~日陰で良く見かけます。
最近になって関心が出てきた植物です。

この胞子で増えているのでしょうか?

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