残念でした。 ◆逆さ栽培 (3)

写真1

写真2

写真3

　
　例のバンダの「芽」。【画像１＆２】
　「どうせ今度も花芽でしょ？」と思いつつも、かなり期待していたのですが、やっぱり花芽ですね、これは。

　あれだけ無茶したんだから脇芽出してくれよ～と思いながら見るからそう見えただけかもしれませんが、「今まで見てきた花芽とは、何か様子が違う？」という気がしてならなくて、毎日ルーペで拡大してじっくり見ては、「たぶん花芽だけど、まだ断定はできないな」と結論を先送りすること２か月。
　そろそろ、いい加減、これは花芽だという残念な事実を受け入れざるを得ない感じになってきました。
　それにしても今回の花芽は、いくら寒い時期とはいえ、成長がやけに遅い。これも逆さ栽培の余波なのでしょうか。

　まだ未練があるので、本当に間違いなく確実に絶対に花芽だと断定できるようになるまでもう少し育ててみますが、このバンダは現在養生中のため、花芽は摘み取ります。


　今回の芽はハズレでしたが、「だろうな」とは思っていました。というのも、葉腋の成長点が全部花芽になってしまうこの株のこと、「花芽が一つ出た時点で既に、次の花芽もスタンバイしているだろう」と考えていたからです。だから、「逆さ栽培の効果を受けた後でも、最初に出てくる芽は花芽だろう」と予想していたのです。

　この件に関する前回報告（2月12日）
https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_mo_diary_detail&target_c_diary_id=912306
でお話ししていたように、通常であれば既に花芽になっているであろうポジションの葉腋が２つ、逆さ栽培の最中も終了後も沈黙を続けています。この「２つ」こそが本命なのです。

　バンダで脇芽が出るのは、普通、株のだいぶ下の方からです。つまり、花芽になりそびれた成長点が何年も経ってから脇芽になります。
　この株では、何もしなければ、葉腋の成長点が全部花芽になってしまいます。葉が１つ更新すると、同調するように花芽が１つ出ます。その状況をひっくり返したくて、逆さ栽培を実施しました。葉が２つ更新する期間にわたって逆さ栽培をしたところ、花芽の発生を「２つ」止めることができたわけです。この株も通常通りの手順を踏むのであれば、その「２つ」が脇芽になるのは何年も先になるはずです。
　つまり、逆さ栽培の効果で脇芽が出るのだとしても、すぐに出ることを期待するのは期待し過ぎで、何年か待たされるものだと思った方がよさそうです。
　その点を受け入れた上での現時点での 次なる関心事は、「次に出る花芽が、『例の２つのポジション』を飛ばして、それより上の位置から出てくれるのかどうか」です。そうなって初めて、「数年後に脇芽が発生する可能性を残せた」と本当に言えるようになります。

　その「２つ」が脇芽になるのを促すには、数年後に再度逆さ栽培をするという方法が考えられます。たぶん１回目のように長い期間やる必要はないと思います。１回目の時、根の成長が止まるという悪い方の影響が出るのに、割とすぐから効き始めて、２か月後には根の成長が完全に停止するまでに至りました。それを考えると、ターゲットとなる成長点が頂芽から離れて下～の方にある状態で逆さ栽培を始めるのであれば、２～３か月程度で効果が出るのではないでしょうか。

　第２回をやるにしてもやらないにしても、当面は「気長に待つ」のみです。


　2020年11月から2021年7月にかけての８か月間の逆さ栽培では、根の大部分が枯れてしまいました。株を枯らしてしまいかねない程の重大なリスクが伴うとなると、貴重な一株でそれを実行するのはためらわれます。
　そこで、その「逆さ栽培による根枯れ現象」を改善するために、方法を考え直しみました。

　【画像３】は、そのヒントをくれた「例外」の根です。
　逆さ栽培の期間中、根の成長が止まってしまった中でも、１本だけ、例外的に成長した根があったのです。画像中の青矢印で示した箇所は、根の成長が止まった跡です。そこを起点に4月に伸び始めた１本の根が、5月10日から6月14日までの約１か月でこれだけ伸びています。
　１本だけでも成長した根があったということは、この例外がなぜ例外になれたのかを考えれば、例外を普通にすることができるかもしれません。
　続きは次の日記で。

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