かたつむり。さんの園芸日記

バダ子 ◆逆さ栽培 (4)

2022/03/20
バダ子 ◆逆さ栽培 (4) 拡大 写真1 バダ子 ◆逆さ栽培 (4) 拡大 写真2 バダ子 ◆逆さ栽培 (4) 拡大 写真3

 
 この画像をご覧になった方は、一週間以内にこの画像をコピーして誰かに見せてください。そうしないと、…まあ、特に、何もないと、思いますが………。

 脇芽の発生を目的として一昨年11月から昨年7月にかけてやっていた「バンダの逆さ栽培」の改良案です。


 その一昨年から昨年にかけての逆さ栽培では、開始直後から根の成長が鈍り始め、2か月後には完全に成長が停止してしまいました。そして、8か月間の逆さ栽培を終了した時には、大部分の根が枯れてしまっていました。
 逆さ栽培に目的通りの効果があるのかどうかはまだわかりませんが、仮に有効だとしてもの話。親株を枯らしてしまいかねない程の重大なリスクを伴うとなると、せっかくこんなに面白い裏技を考えても、「みんなもやってみて」と言えないのと、考案者本人ですら「またやりたい」と思えないのとが、甚だ不本意なわけです。

 では、この問題は、本当に「避けようがない」問題だったのでしょうか。
 これまでの日記でも言及していたように、「例外的に、昨年4~6月にかけて、一本だけ、成長した根があった」のも事実です。
 「じゃあ、その『例外』は、なんでそうなったんだと思う?」そこは考えとかないとダメでした!! その「なんで?」が分かれば、例外を普通にできるかもしれないのですから。
 で、その例外の一本の根が、他の根と何が違っていたのか。
 逆さ栽培中、根はビニタイで束ねて上の方にまとめ、水平にとぐろを巻いた状態にしていました。そこからはみ出して先端を真っ直ぐ下に向けていた根が、その「例外」となったのです。

 それがこの【前の日記の画像】です。
https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_image_slideshow&target_c_diary_id=924703&num=3

今、更、なん、です、が、全部の根をそうしとくべきだったんです!!

 根自身が作るオーキシンが根の先端に適度に溜まることで、成長状態が維持できたのでしょうか。(しらんけど。)だとすると、上の方にまとめて水平にとぐろを巻いた状態にだなんて、一番ダメなことしてたんですね。
 「一本伸びてる根あんだろ、それ見て気付けよ!!」と、バンダさんも頭にオーキシンが上っていたことでしょう。申し訳ないことをしました。
 もっとも、その例外の根も、成長したのは一時のことでした。根の先を下向きに垂らすことで、根への負担を軽減はできても、解消することまではできないと思います。

 【画像1】がその「逆さ栽培・改良版」のイメージです。(表計算ソフトの図形描画ツールを駆使して描いたのですが、面倒なので根の枝分かれは省略しました。)
 「逆さ栽培をするなら、次からはこうしよう」ということで、栽培法の名称は「逆さ栽培」のままでいいと思います。あんまり変な名前つけると呪われそうですし。


 ところで、着生蘭の根って、着生栽培だとなおのこと、思いっきり上に向かってどんどん伸びることだって普通にありますよね。ここまでの話からすると「あれは何なんだよ」ってなりますよね。まして、種類によっては、根で木にしがみついて、そこから茎を下に垂らして生えるものさえありますし。だから、根を上にされても着生蘭にとってはどうってことないようにも思えるのに、そうであって欲しい場面でこそそうでなくなるのって、何なんでしょう。謎です。


 株への負担をより軽減できそうな方法としては、「お辞儀栽培」も考えられます。

 【画像2】がそのイメージです。
 
 頂芽が未分化の葉腋成長点よりも相対的に下に来ればよいのであれば、何も真っ逆さまにまでしなくても、この位の感じでもいいのかもしれません。図は茎頂側が水平よりも 15°下がっています。
 その方が絵面がいいので図上では葉が縦に向けてありますが、どちらかというと横の方がいいと思います。葉を縦に向けると半分の葉腋成長点が下に面してしまうためです。

 当初から「お辞儀栽培」の案はあったのです。でもそうしなかったのは、私の株の場合、未分化の葉腋成長点が茎頂に近い位置にしかないと考えられるからです。その場合、茎頂が少しでも上に向き直ったら、頂芽の成長点が最上位に返り咲くことが容易に可能です。
 植物は横倒しにされると茎頂が上向きに直ろうとしますよね。
 バンダでは、茎頂が葉の重なりで包み隠されていて、外からは見えません。その見えない所で、上向きに直ってしまったら…。

 【画像3】がその想像図。
 (【画像2】のように葉を縦向きにした想定)
 これでは未分化の成長点が全て頂芽よりも低い位置になってしまいます。
 単純に上か下かだけの問題ではなく、例えば図に示した4つの未分化成長点のうち、上面右側の成長点は頂芽から見下ろして陰になる位置なので、頂芽の真下にあるよりも脇芽になる可能性が高まることは考えられます。でも、この図はあくまで一つの可能性を示す想像図であり、未分化の成長点がたまたまいい位置に来ることを期待するのは賭けになってしまいます。

 私が今回逆さ栽培をした株は、節間が非常に詰まっていて、縦サイズが嵩張らないことが私のお気に入りポイントの一つです。ここまで縦が詰まっているバンダは、実物でも画像でも見たことがありません。
 その体形のせいで、頂芽の成長点と未分化の葉腋成長点とが非常に接近していて、頂芽優勢が強く効いて脇芽が出にくいということは、この株の元々の性質としてありそうです。また、その体形のせいで余計に、お辞儀では不十分で、やっぱり逆さまにまでした方が正解だった可能性が高いとも言えます。そもそもの問題が、「元々が脇芽をなっっっかなか出してくれない株に、ど~うすれば脇芽を出させることができるか」ということですから、中途半端な「お辞儀」よりも、しっかり効きそうな「逆さ」までした方が、やっぱり良さそうだとは思います。


 まあ、何栽培にせよ、効果があるかどうかすら、まだわからないんですけど…。

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