花の色を濃く出来ないか、簡単な実験をしてみました。
花の色素のアントシアニンなどのフラボノイドは、植物体内でアミノ酸のフェニルアラニンを原料にして作られますので、蕾が色づき始める直前にフェニルアラニンを溶かした水を2回あげてみました。
写真1~3はそれぞれ、今年(上)と去年(下)の同じ株の花を並べました。
(ハッキリ色が違って写っているものを恣意的に選んだりはしていません。光の当たり具合やアングルが近いものを選びました。)
1枚目のデルフィニウムは、肉眼でも今年の方が吸い込まれるような深い青い色をしています。
2枚目のミニバラは、今年の花びらには細かな赤い色がさしていて、遠目にはオレンジ色が濃い印象を与えます。
3枚目のミニアマリリス。実はこの子が一番違う(=ピンクの筋が濃い)と感じたのですが、写真に撮ると違いがわかんなくなりましたねー(笑)。
本当は同じ遺伝子の株を、フェニルアラニン投与株と非投与株に分け、同じ年に同じ生育条件で育ててどうなるか比べないといけないのですが、まあ、なんとなく違うような気がする、ということでお許し下さい(笑)。
検索してみたのですが、フェニルアラニンが花色に及ぼす影響について記述しているものを見つけられませんでした。
でもまあ、アミノ酸は根から速やかに吸収されるようなので、窒素源・炭素源として使ってくれたら肥料としてそれも良しというところでしょうか。
暇をみて、また他の花でも試してみますね~。
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おはようございます☀
返信する知識があってこその実験でしょうが、研究熱心なhetayokoさん尊敬します。
楽しそう(о´∀`о)
ミニアマリリスの色もしっかり変わって見えますよ^o^
こんなにはっきり違いが出るんですね。
鮮やかに美しく輝くとこれが本来の姿なのかと思いそう^^;
もっとんさん、おはようございます。
コメント有難うございます。
研究と言うほどのものではありませんけど、何でも好奇心と遊び心を持ってやりたいと思ってます。
劇的な変化ではないですが、いつもより鮮やかな色の花を見てニンマリしています。ささやかな喜びですね~(笑)。
おはようございます。
返信するアントシアニン、フラボノイドまでは何とかついて行けるのですがフェニルアラニンとなるとすぐに忘れてしまいそう
です。hetayokoさんのご見解をお聞きしたいことがあります。宜しくお願い致します。
1、先日趣味園での投稿であるかたが同じ茎からピンクと
白の花が咲いた(確かカワラナデシコor伊勢ナデシコ)
不思議、何故何でしょうかとのお尋ねがありました・
梅などに見られる咲分けと同じ捉え方でいいでしょうか
2、野の花のことです。マツバウンラン、アカバナユウゲシ
ヨウ、ツユクサ、キキョウソウなど赤~青の花に稀に
シロバナが発見されています。これらはフェニルアラニ
ンが関与してるのでしょうか?突然変異体でしょうか
お忙しいところ恐縮ですが教えて頂ければ有難く
思います。
oldnaさん、おはようございます。
1と2の両方まとめてお答えしますね。
花の色素物質は、フェニルアラニンから複数の反応で段階的に分子の形を変えることで作られます。その各段階の反応を起こしてくれるのが酵素で、基本的には段階の数だけ複数の酵素が存在します。
その酵素のうちのどれかが作られなくなると色素物質が出来なくなって白花が出現します。
もし、その酵素を作るための設計図である遺伝子が変異を起こすと、酵素が作られなくなったり働かなくなったりします。
これが突然変異です。種が出来る時や枝変わりで起こりますね。
それ以外にも、病原菌感染などの外的要因で、酵素が作られなくなったり、或いは酵素はちゃんと作られていてもその働きが抑制されたりして色素が出来なくなることもあります。
お尋ねの個々のケースがどれに当たるか、私にはわかりませんが、フェニルアラニンは植物が生きていくためには必須のものですので、それの欠乏による白花化ではないと思いますよ。
こんにちは。
返信する小学生の自由研究も、hetayokoさんにかかれば
こんなに大人の内容にグレードアップ。
そして、実験は見立て通りで成功ですね。
3つのお花とも、色がハッキリ鮮やかになっているのが
しっかり分かりましたよ。
ゆうきさん、おはようございます。
有難うございます。
シーズン後半に花の色がいまいちパッとしなくなったなあ… という時に投与して花色が復活するかどうかも試してみたいと思っています。
こんばんは。
返信するアミノ酸なんて個人向けに売ってるんですか? それとも特別な資格をお持ちだからとか?
私が以前探した時には、(「研究試薬」の扱いで)「個人のお客様不可」のしか見つからなくて、ドラッグストアにあるアミノ酸を標榜するサプリも余計な物がごちゃごちゃ入ったものしかなくて。
すっぽんぽん栽培の着生蘭の窒素源になる物質が欲しいのですが、直接吸収可能かつ余計な抱き合わせ(カリ・燐酸・硫酸など)がない窒素化合物が、入手容易な市販品の中には見当たらなくて困っていました。(一般的な配合液肥はすっぽんぽん栽培向けには有効窒素が少な過ぎるので、追加した方がよいと考えています。)
それで現在、(健康食品として広く売られている)「コラーゲンペプチド」に目を付けて試しているところなのですが、有効性の確認に数年かかりそうです。その実験も続けてはみたいのですが、もしアミノ酸がそのへんで買えるのであれば、実用的には断然その方が良さそうですね。
かたつむり。さん、おはようございます。
かたつむり。さんの実験の日記、読ませていただきました。
今はコラーゲンペプチドをお試しなんですね。
純粋な(硫酸イオンなどの他の余分な無機イオンがない)窒素源としてすぐ頭に浮かぶのは尿素ですが、お試しになりましたか?
尿素肥料としてホームセンターでも売っていますし、水溶液噴霧で葉面吸収もされますし、何より植物体内で加水分解されてアンモニアと二酸化炭素以外何も残りませんので、ピッタリではないかと思うのですが。
ちなみに私が使用したフェニルアラニンは、職業柄入手容易だったものです。
やはり特別なルートで入手されたのですね。それにしても、フェニルアラニン投与で花色が鮮やかになるのが本当なら、商品化できそうな話ですよね。(ここでアイデアを公開してしまっていなければ特許も取れそうですし。)
尿素については、自分で調べてみた限りでは、「植物の種類や施用法によっては、わずかながら直接吸収できる場合も散見される」という程度のもので、それを「主要な窒素源」として位置付けることまではできないようですよ。尿素は植物体内での生成分解は可能ですが、外部から能動的に取り込むことは殆どされていないらしいのです。一般的な液肥は、窒素の約半分が尿素で入っていると推定されるため(窒素全量からアンモニア性窒素と硝酸性窒素を除いたのがたぶん尿素)、あくまで経験上の印象ですが、そこいらで売っている普通の液肥は、すっぽんぽん栽培に使っても効きが悪い印象があります。窒素の全量が硝酸・アンモニア・アミノ酸になっている銘柄も通販でなら入手可能ですが、開封するとすぐに腐ってしまうので、私のように一本を何年もかけて使うライトユーザーには使い勝手が悪過ぎて、他にいい方法がないか模索中なのです。
ペプチドについては、根の細胞でエンドサイトーシスによる取り込みが可能とする知見が半世紀以上前からあります。従来の肥料に取って代わる程のメリットはないため、実用ベースで利用されることはないようですが、すっぽんぽん栽培という特殊な栽培方法でならまだ試す余地がありそうだと考えています。
そうなんですね?
私が「尿素 葉面散布」でググったところではあちこちに吸収が早いと書かれてましたが…
同位体使ってデータとってるものもありましたし、6時間で半分吸収されるなんて記述も…。
私の説明が足りなくてすみません。
確かに、葉面散布に関しては、尿素も吸収されるみたいですね。
ただ、着生蘭については、葉のクチクラ層が厚くてテカテカでカチカチで水が玉になってコロコロ転がり落ちるような葉のものが多いので、あの葉から肥料を吸収させるのはさすがに無理がありそうなのと、自分の栽培環境では濡れた状態を長時間キープするのが難しいのとで、葉面散布に関する情報はスルーして「根から吸収できるか?」という情報ばかりを見ていたため、そういう話にしてしまっていました。
ラン科植物の根は外層にベラーメン層というスポンジ状の組織があり、そこに一旦水を染ませて保持できるので、すっぽんぽん栽培の肥料も根に吸わせる前提で考えています。
あくまで根に与える前提で考えると、通常の液肥に入っている尿素は土壌中の微生物による分解を経て効果を発揮するものとして入れられているもののようです。が、すっぽんぽん栽培ではその土壌がないので、そのままで吸収できる物質を与えたいわけです。
また、根からも高効率で直接吸収可能なのであれば、水耕栽培や無菌培養で普通に使われていてもいいはずですが、そういう栽培方法では基本的に硝酸とアンモニアで窒素を与えます。(ペプチドについては、硝酸・アンモニアとの併用という形で、無菌培養の培地にオプションとして添加されることがあるようです。)
私も正直よく分からないんです(笑)。尿素が「根から」直接吸収されるのかどうか。余力があれば尿素を唯一の窒素源としたすっぽんぽん栽培も並行して実験したいのですが、今のところ現状で手一杯なので、将来の課題として取ってあります。
丁寧にご説明下さり有難うございます。
ナトリウム塩でなければ味の素でいいんでしょうけれど、残念ですね。
いい方法が見つかりますように。
hetayokoさん
返信するこんにちは。
お忙しいところご親切に教えていただいて有難うございました。大変勉強になりました。もう少し勉強します。
いえいえ、あまりお役に立てない返信で申し訳ありませんでした。
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