夏の早春、涼やかに咲くアサガオはなんとも風情があるもの。あんどん仕立てやつるを長く伸ばしてカーテンのように仕立てる方法が代表的ですが、つるが伸びない矮性の品種もあります。
中央から縁に向かって白が入る曜白模様や、覆輪、さらに花の大きさも巨大輪から小輪まであり、変化に富んでいます。葉や花がユニークに変化した
変化朝顔は、江戸時代に改良が進みました。
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開花期:5月~10月(種類による)
夏から秋に咲くクレマチスには、一見、クレマチスには見えない花を咲かせる種類が多くあります。株元(地中)からぐんぐんとつるを伸ばして、成長しながら長期にわたって、次々と花を咲かせます。
四季咲き性の品種と開花を合わせて楽しんだり、剪定後、次の花が咲く間に咲かせたりと、利用方法も多彩です。クレマチスとしては珍しい黄花を咲かせるタングチカや、株全体が白く見えるほどに多数咲き、芳香も楽しめるセンニンソウなどがあります。
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開花期:6月~10月
プルメリアは熱帯花木を代表する種類として、世界中の熱帯地域で広く植えられています。花には芳香があり、ハワイではレイにも使われます。
最近は鉢植えのプルメリアが一般にもよく流通するようになってきました。また、30~50cmほどの高さでも十分開花する鉢植え向きの矮性タイプの品種も登場しています。
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開花期:5月~11月
センニチコウの仲間は、暑さと乾燥に強く、日本の夏に適した性質で、長い間花を咲かせ続けてくれます。花のように見える部分は実は苞で、ドライフラワーにしても色があせにくいため、フラワーアレンジメントにもよく利用されています。
紫、ピンク、白の花を咲かせるセンニチコウと、黄色や赤の花を咲かせるキバナセンニチコウの2種が栽培されてきましたが、最近は‘ファイヤーワークス’と呼ばれるスパイシーな香りをもち、ローズ色の花を咲かせる品種も流通しています。
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開花期:5月下旬~7月下旬(種類による)
ユリは花姿や草姿、開花期などがさまざまで、多くの園芸品種がありますが、大きく分けて、オリエンタル系(7月中~下旬頃開花)とスカシユリ系(5月下旬~6月上旬頃開花)の2つケイトウがあり、このほかにテッポウユリ系(6月中~下旬頃開花)などの野生種がよく栽培されています。
球根が埋まっている地中の温度が高くなるのを嫌うため、梅雨明け以降は、地面に強い直射日光が当たらない場所や建物の東側など、できるだけ涼しい環境で育てるとよいでしょう。
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開花期:7月~9月
ヒマワリは夏を代表する植物。人の背丈を超える太い茎を伸ばし、大輪の黄色い花を咲かせるという印象が強かったのですが、最近は個性的な色や形の花、草丈の低い品種もふえ、鉢でも育てやすくなりました。
ポット苗も流通しますが、タネが大きいのでまきやすく、簡単に育てることができます。草丈30cm程度の矮性品種から3mを超えるロシアヒマワリ、また切り花用など、さまざまな品種があります。
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開花期:5月~10月(種類により期間は異なる)
トケイソウは、特徴的な造形美のある美しい花が魅力の熱帯植物です。個性的な花の形を時計の文字盤に見立てたことからトケイソウ(時計草)の名があります。
花を楽しむ種類のほか、
パッションフルーツのように果物として利用される種類もあります。主につる性の植物で、一般にはあんどん仕立ての鉢物として流通していますが、庭に植えてトレリスに誘引したり、緑のカーテンとして楽しむことができます。
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観賞期:5月~11月
ニチニチソウは丈夫で育てやすく、夏の間中長く楽しめる花として親しまれています。近年は花形の改良が進み、風車咲きやフリンジ咲きなども流通しています。いずれもあまり土質を選ばず、高温と日照を好む乾燥に強い丈夫な植物なので、夏の花壇には欠かせない存在です。ビンカと呼ばれることもありますが、じつはビンカは別属のツルニチニチソウ属の学名です。
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開花期:7月~8月
ノウゼンカズラは暑い盛りに、ひときわ目を引く濃いオレンジ色の花を咲かせます。古くから庭木として親しまれてきた、つる植物です。気根を出して木や壁などを這い登り、夏の間じゅう、花を咲かせます。栽培は容易ですが、日陰では、花が咲きにくく、蕾ができても落ちてしまいます。赤やオレンジ、黄色などの花色の品種が流通しています。
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開花期:5月~10月
ペンタスは春から秋まで長期間、暑さに負けずによく開花します。熱帯の植物で本来は低木状に育ちますが、タネから育てる矮性に改良された品種が小型~中型の鉢物や花壇苗としてよく普及しています。
主な品種のシリーズとして「グラフティー」シリーズ、「バタフライ」シリーズ、「ニュールック」シリーズなどがあります。また、ほかに栄養系品種として、八重咲きの「ライカ」シリーズや大きく育ちボリューム感のある「パニックタワー」シリーズ、葉に斑が入った品種なども流通しています。
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開花期:7月~9月中旬
ノリウツギは
アジサイの仲間ですが、開花時の趣は一般のアジサイと少し異なります。開花期もアジサイより遅く、花の少ない夏にはありがたい花木です。
「ピラミッドアジサイ」の名で広く流通しているミナヅキは、きれいな丸みのある円錐花序となり、全体が白色で覆われます。白い装飾化が薄い緑色を帯び、やがて秋にはピンク色に染まってゆく‘ライムライト’も美しい品種です。
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開花期:5月~10月
マンデビラは春から秋にかけて長期間開花し、夏でもよく開花します。近年は品種改良が進んでさまざまな品種が登場し、人気が高まっています。
つる性なので、トレリスやネットなどに絡ませて緑のカーテンにしたり、あんどん仕立てなどの鉢植えとして楽しむことができます。花色は以前はピンクがほとんどでしたが、現在はさらに白や赤、白からピンクに変化するものなどがあります。「サン・パラソル」シリーズが普及したことで、「サンパラソル」という呼び名でも認知されるようになってきました。
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観賞期:6月~12月
観賞用トウガラシは、花ではなく、緑や紫、クリーム色から赤や黄、オレンジ色に変化するカラフルな果実を観賞する植物です。紫や斑入りの葉をもつ品種もあり、果実とあわせて、観賞期間がとても長い植物です。一年草として扱われますが、5℃程度を保てる環境だと多年草になります。
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開花期:5月~11月上旬
ニューギニア・インパチェンスは、かつては鉢花として出回ることが多かったのですが、最近はポット苗でも流通するようになり、ほかの植物との寄せ植えや庭植えなどで楽しめます。特に、「ファンファーレ」シリーズやドイツで開発された品種は分枝性と花つきがよく、耐暑性もあり、育てやすいです。自生地では多年草となりますが、耐寒性がないため日本では春まき一年草として扱われます。
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