緑のカーテンの作り方(ゴーヤーで解説!植えつけから収穫まで)

一番人気のゴーヤーを例に、緑のカーテン(グリーンカーテン)の作り方、育て方を紹介します。植えつけから収穫までの流れを順に追ってみました。庭やベランダの形態に合わせてアレンジしてみてください。
管理のポイントや注意点も解説します。

▼ 植物選びはこちらを参考に!
緑のカーテンにできるおすすめの植物(野菜)17種!

ゴーヤーの緑のカーテンの作り方

    適期にタネをまいたり苗を植えつけたりすれば、ぐんぐんつるが伸びて葉が茂り、真夏にはテラスやベランダを覆う葉っぱのシェードに。夏の強い直射日光をカットします。外部からの視線も葉がやわらかに遮ってくれるので、普通のカーテン同様、目隠しの役割も果たします。
    (取材協力:吉田園芸)

    用意するもの

  • 用意するもの
    ゴーヤーの苗
    つるもの用ネット
    支柱
    肥料
    苦土石灰
  • 作り方(1~12)

    作り方1
    1.植えつけの1週間前に、以前にゴーヤーなどウリ科の植物を植えていない場所を選んでよく耕し、苦土石灰を100g/m施してよく混ぜてなじませる。

    作り方2
    2.次に、堆肥2kg/m、化成肥料(N-P-K=8-8-8)100g/mを混ぜて、よく耕しておく。

    作り方3
    3.つるもの用ネットに支柱を通したものを設置する。倒れないように、フックや雨樋の金具などに、ワイヤーでしっかり留めておくとよい。

    作り方4
    4.根鉢がすっぽり入る大きさの植え穴を30~50cm間隔に掘り、水を注ぐ。

    作り方5
    5.水がひいたら、ポット苗から取り出したゴーヤーの苗を植え穴に据えて植える。

    作り方6
    6.株元の土をしっかり押さえ、根鉢と土をしっかり密着させて、植えつけ完了。
    <プランター植えの場合>野菜用の培養土を使い、プランター(容量30L以上の大型のもの)に株間を20~30cmあけて苗を植えつけます。

    作り方7
    7.植えつけ2週間後、本葉7~8枚のころに、主枝の先端を切ってわき芽が伸びるのを促す。

    作り方8
    8.同時に化成肥料(N-P-K=8-8-8)30g/mを追肥する。以降、2週間に1回、同様の追肥をする。

    作り方9
    9.以降、伸びた子づるをこまめに等間隔になるよう誘引する。ところどころ、ひもで結び留めてもよい。すき間なく葉で面を埋めるようにつるを配置するのがコツ。

    作り方10
    10.つるがよく伸びて、雨樋や電線などに絡みつかないように注意し、伸びすぎたものは適宜切っておく。

    作り方11
    11.ゴーヤーの緑のカーテンが完成。ゴーヤーは雄花と雌花が別に咲く。最初のころは雄花が多く咲くが、株が充実して、子づるや孫づるが伸びてくると、雌花も咲くようになる。

    作り方12
    12.開花から20~25日後が収穫適期。短い品種は20cm程度、長い品種は30cmほどをサイズの目安にし、つけ根で切って収穫する。高い位置にある実は、高枝切りバサミと補虫ネットを使うのもよい。

    みんなのそだレポ

  • 緑のカーテンのそだレポ
    全国各地のみんなから投稿された「緑のカーテン」のそだレポです。参考になる投稿がいっぱい! みんながどんな風に育てているか見られます。
  • ゴーヤーのそだレポ
    全国各地のみんなから投稿された「ゴーヤー」のそだレポです。参考になる投稿がいっぱい! みんながどんな風に育てているか見られます。
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緑のカーテンの管理のポイント

葉にしっかり日光を当てる

苗の生育初期は、株にしっかり日光を当て、つるが伸びてきたら株元よりも、葉に日が当たるようにします。なお、盛夏になったら、プランター自体に直射日光が当たらないようにすると、必要以上の乾燥や、暑さで根が傷むのを防ぐことができます。

肥料切れさせない

緑のカーテンに利用する植物は、短期間に成長するタイプ。適量の元肥を施したあとは、1~2週に1回、液体肥料などを定期的に施して、肥料切れさせないように育てることが大切です。

水やりはしっかりと

緑のカーテンは日陰をつくるほか、植物の葉の蒸散作用によって輻射熱が抑えられて、涼しさを得ることができます。気温が高くなればなるほど、活発に蒸散が行われるため、植物はたくさん水を吸収します。庭植えのものでも盛夏は、葉がしおれるようなら朝晩に水やりをするとよいでしょう。プランター植えのものは、土の表面が乾いたら水を与えます。盛夏は朝晩の水やりが欠かせません。
なお、旅行などで長期間留守にする場合は、自動灌水器などを利用するとよいでしょう。

病害虫は早期対処で

多くの植物に発生するアブラムシは、緑のカーテン植物でも見られます。真夏は少なく、春や秋が発生しやすい時期です。特に新芽や蕾はよくチェックして、数が少ないうちに捕殺するか、適用薬剤を散布します。  風通しが悪く、乾燥した環境では、うどんこ病が発生しやすくなります。特に昼夜の気温差が大きい植えつけ直後の晩春は、注意が必要です。
そのほかヨトウムシ、スズメガの幼虫などが葉を食害することがあります。適用薬剤を散布するか、若齢幼虫のうちに捕殺しましょう。

台風にご用心

晩夏になると台風が発生します。強風や強雨によってカーテンに仕立てた植物が傷むことや、支柱が倒れたり折れたりすることがあります。そこで、ネットを取り外せるように設置しておくと便利です。台風が接近したらネットを下ろしてそっと畳んでおき、去ったあとに再び設置し直すほうが、つるや茎の傷みを最小限に抑えることができます。

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ここに注意! 気をつけたい3つの点

枯れ葉や落ち葉

特に集合住宅のベランダでは、枯れ葉が排水溝を詰まらせたり、階下に落ちて迷惑をかけることがあります。ゴーヤーなどの実ものは、熟れた果実が落下することもあります。こまめに除去、収穫して、周囲に迷惑をかけないようにしましょう。


連作障害

同じ科の植物を毎年花壇の同じ場所で育て続けると病気が発生しやすくなったり、生育不良になったりすることがあります。これを連絡障害といい、ゴーヤーやヘチマなどのウリ科植物でよく見られます。
花壇や庭に直接植えつける場合は、堆肥などの有機物を多めに施し、連作障害がおきにくいようにしっかり土づくりをしましょう。1年おきにプランターで栽培して、防ぐ方法もあります。


はみ出し

生育がたいへん旺盛な植物は、まれにカーテンの範囲外にはみ出してしまうことがあります。特にノアサガオなどは、這うように伸びるつるから根を出してふえていき、ほかの植物を駆逐してしまうことがあります。敷地や植え場所の範囲で育てるように注意しましょう。


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今年の夏は緑のカーテン

もっと詳しく知りたい方に

植物の葉で夏の厳しい日光を遮り、涼しく快適にしてくれる人気の「緑のカーテン」。植えつけや仕立て、花や実を楽しむためのテクニックはもちろん、台風の対処法や秋の片づけといった役立つ情報まで、イラスト満載で解説。初めての人にも、去年はうまく育たなかったという人にもおすすめの一冊です。

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