1.🌹予想はしたが案の定ツボミが出て来た。
‘19.1/19撮影
たぶん咲くだろうとは思ってた。
なにせ去年狂い咲きを始めたのがこの単頭株。
それに釣られるように3頭親株・輸入群生株まで咲き出し9月まで咲き続けた。
そしてその年の暮れ、今度は3頭親株に吹いた子が咲き始め、先日まで都合2回咲いた。
その間、輸入株の地際の極小の子が開花。
だから早晩この単頭株も咲くだろうと思ってたら案の定ツボミを揚げて来た。
まったく予想通り。
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2.🌹✨ツボミがいよいよ膨らむ。今日咲く。
1/20.朝7時
これはもうすぐ花びらが開く。今日開花。
いったいこいつら花籠たちはどうしたのだろう。
去年は1年のうち開花してない月は1月・10月と11月の3ヶ月だけ。
あとは株・頭は違えど、どれかが次々と咲き続けた。
サボテンはおろか他の全多肉植物でこんなにまで花が咲くのがあるだろうか?
この現象はどう理解したら良いのか。
40年間の栽培経験で初めての事。気色の悪いこと夥しい。
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3.30分もしないうちに花がほころび始めた。
1/20.7:30
室内の水槽から庭のサボテン用フレームへ移したらモノの30分もしないうちに花びらが開き始めた。
東側のビルの陰から朝日が当たり始めるのは8時半ごろ。
ビルの位置関係で冬場は日照時間が短く、晩春からは早朝6時〜7時まで1時間、それから8時半までビルの陰に入り、それから午後1時まで陽が当たる。
しかし花籠の自生地は北向きの崖の斜面と云う。
日照時間が少ないのは苦にしない。
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4.🐉まるで緑色の小籠包。頭頂部から開花
1/20
学名:アズテキウム・リッテリー
和名:「花籠」
和名のネーミングは稜に入った横ジワを茶道で飾る竹籠に見立てた物。
常々思うのだが、こう云う昔の栽培家の命名のセンスというものは大したものだ。
その審美眼、博学・教養と云い感性と云い、現代人など足元にも及ばない。
とくに英名に至っては即物的・無味乾燥で風情のカケラもない野暮で下卑た物。
キョービの日本人はそんな素養なんかねぇだろう。
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5.🌸✨桜の花というよりカイドウの花。
1/20
なんとも言えない清楚というか嫋(たお)やかというか優しい花。
花を男女で区別するのも何だが、この花は「おんな」
ネバダ州・メキシコ全土に産する北米サボテンやアガベ・ノリナ科の花はどちらかと言えば派手でラテンテイストな感じ。
こんな事を言うと御婦人方(とくにご年配の)にクレームを入れられそうだが、花籠の花は今や絶滅した日本女性の風情を漂わす。
もうそんな女性はどこにもいない。
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6.🌸✨午前9時でもうしっかり開いてる。
‘19.1/21撮影
この株は20年前に5個吹いた子の中で一番形がいびつで、人へ譲るのも気が引けたので手元へ残した。
でも世の中皮肉なもので、ウチにある花籠の中で一番豪華な咲き方をする。
片や、あの貰われて行ったカキ子たちは何個生き残ってるか。
今となっては探しようもねぇが、たぶん4個全滅。
配った知人に”マニア”と呼べる者はいなかった。
どうせロクな栽培はしなかったはずだ。
残念。
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7.💐✨昨日咲いた花も続けて2日目開花。
1/21
目を凝らして写真を見て欲しい。
前下の花は昨日咲いた花で2日目の開花。
これは今日で萎んじまう。桜より儚い。
上の花はひと回り大きい。
って言っても1㌢5㍉、可愛い大きさ。
この花は明日も咲くだろう。
何かの花に似てるとずっと考えてたが、思い当たった。
桜と云うより「カイドウ」の花だ。色は少し薄めだが。
そしてその散り際は、いやこれは散らないが、花の命の儚さは花籠の方が上。
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8.😌惚れ惚れするような愛らしい花🌸✨
1/21.10:30撮影
まだ昼前だが、一点の雲もない青空のせいか早くも花びらは全開。
このカイドウの花のような優しさは他のサボテンにゃ無いもの。
くどいようだが、この花籠は全サボテン中最も成長の遅い種。
花の優しさとこの成長の遅さは無縁ではなかろう。
自生地はメキシコのやや高地の北向きの崖。
日中の大半は半日陰になる場所で、シダ類と同居してるそうな。
サボテンの荒野のイメージとは違う。
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9.👧🏻小っちゃいのに健気に花を咲かす。
1/21正午撮影
花籠の開花は昼頃に花びらが全開。
花弁が後ろへ反り返るほど。
もちろん原産地はメキシコなんだが、他のどんなサボテンより花が和風なのが不思議。
こんな淑やかで優しげな花は普通の草花でも少ない。
どうしてあんなサボテンらしからぬ環境の自生地に適応したんだろ。
それは遥か太古の昔に我々人間が想像も出来ない試練が花籠の祖先に降りかかったのかも知れない。
それも過酷な運命が。
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10.🌸✨🤟🏻 3輪目の花が咲いた。
‘19.1/22撮影
3輪目のツボミが隠れてた。咲いて初めて気づいた。
去年(‘18)いきなり狂い咲き始めた時も何輪か続けて開花。
親株に比べ稜の谷間がかなり浅い。
つまり花籠としては異常に膨らんでる。
根の活動が激しく盛んに吸水してるのが判る。
成長の遅鈍な花籠としては、ぶっ通しで開花する事・吸水して肥満する事は生理的に良い事なのか良くない事なのか。
消耗が激し過ぎるかも知れない。
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11.🌸✨この花も花籠としては大きい。
1/22
後になればなるほど花が大きくなってる。
肥満した体と云い連続開花と云い、体力が有り余ってる感じ。
あやかりたいくらいだ。
この単頭株は親株から子吹きし始めて凡そ30年以上。
記録・メモをとって無かったのが悔やまれる。
どの時点で子吹きしどのくらいの大きさで外したのかハッキリ覚えてねぇんだ。
たしか掻き降ろす前から開花してたような、記憶があやふや。
このそだレポは記録に残る。
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12.🌸✨4輪目の花が咲いた 💐✨
‘19.1/23午前中
これもツボミは分からなかったが朝になってパッカンって咲いた。
花籠はツボミの頭がのぞいてから開花までが早い。
半日くらいで開花するからウカウカすっと満開が見られねぇ。
これでも一応仕事はしてる、一日中サボテン多肉に貼り付いてる訳にゃいかねぇんだ。
まぁ出来る限り遠出も控えてサボテンの世話してるけどネ。
昨日は三原橋(歌舞伎座の近く)で昼から寄り合いで出かけてた。
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13.💐✨文字通り”花を盛った竹籠のよう🛒
1/23
フレームが隣のビルの影へ入る午後1時に花籠3鉢を室内の水槽へ移す。
日中最高温度が10℃前後の冬場はそうしてる。
本来花籠は凍結さえなきゃ枯死は免れる。
それにゃ完全断水し雪・霜に当てないようフレーム・温室内に置くのが条件。
しかしそれは枯れないというだけで生育はストップし冬眠状態になってるだけ。
自生地の野生株はそんな寒さに遭う事は無い。
日本の冬の水槽収容はベターと信じる。
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14.🌸✨4輪目の花の2日目開花。
‘19.1/24撮影
水槽内でも早朝ライトを点灯すると開花を始める。
雨天の照度・温度不足で戸外へ出さず水槽内にあってもライト照射をすると開花し始める。
花かサボテン体部に受光体があって、ある程度の照度を感じると花弁が開く仕掛けになってると思われる。
それが太陽光よりはるかに弱い照度の植物育成灯や白熱電球であっても開花するって事は、ある値以上の光量で作動するように作られてるのだろう。
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15.🌹✨また2度目のツボミ出現。
‘19.1/28深更
連続の開花、この冬2回目。
この写真は水槽内で真夜中ツボミが突き出したのを撮った。
この単頭株は去年あたりから勢いが違った。
この冬にゃ親株や輸入群生株は先駆けて咲いたが、これは膨らみが異常でヒダの谷間が無くなるくらいパンパンに張ってた。
案の定、先週に続いてツボミが出て来た。
あまりにも花を立て続けに咲かせるので、ついには枯れてしまうんじゃねぇかって心配になる。
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16.🌤✨朝、花びらが開き始めた。
‘19.1/29早朝撮影
少しピンぼけ。
また咲いたねぇ、何回見てもいいものだ。
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17.☀️✨風が強いが快晴。また開花した。
1/29午前
前回に比べ花の直径が小っちゃいが、これ一輪じゃあるまい。
下から次のツボミか上がって来てるはず。
稜の谷間が無くなるくらいに膨らんだ球体。
内部に何個もツボミを内蔵してるのがうかがえる。
成長のごく遅い花籠にしては驚異的な開花パワー。
通算で40年間も花籠を栽培して来たが、昨年からの狂い咲きにゃ驚くばかり。
1年間のうち花を付けてない月はたったの3ヶ月。
只々ビックリ。
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18.🌸✨開花2日目
‘19.1/30 午前9時半
この花は2日目。
快晴で強い日差しだが、なぜかまだ半開き。
最初の開花は9時にゃ全開だったが。
今まで何回も開花を見たが、毎回新しい発見がある。
それらの理由・原因は推測するっきゃねぇがそれが正しいのかハズレてるのか検証する手立ては無い。
ネットでそれらしい答えを見つける事もあるが、ことサボテン多肉に関しては本格的に研究してる人が少ないので根拠があやふや。
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19.🌸✨昼に全開。これでこの花は終わり。
1/30 昼
昼頃に全開となった。
今年は初冬から雨がほとんど降らない。
早朝から快晴の日が多いので強光が当たる。
冬の日差しは太陽が低いので横から差し込み、サボテンの下部までしっかり日照がある。
花芽を形成するのは開花の数ヶ月前からと云われてる。
だから春咲きのサボテンは冬場の日照が花付きを左右する。
ただし、この花籠は去年の大半の間花を付けてたのでこれに当てはまらないかも知れない。
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20.✌️今シーズン2回目の開花
‘19.3/30撮影
1月下旬に続き今年2回目の開花。
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21.🌹✨次のツボミが出て来た。
‘19,3/31午前中昼前10:52撮影
またツボミが出て来た。
勢いはとまらず。
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22.宵なのに花が開いてきた。
3/31午後6時ちょい前
日が暮れるというのに花が開く。
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23.🌸✨名に恥じない開花ラッシュ。
3/31
次々と花が開いてゆく。
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開花期
収穫期
わたしの育て方
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アズテキウム属「花籠」20年前に外したカキ子。
🌸✨去年(‘18)2月に花籠たちの狂い咲きが始まり9月まで断続的に咲き続けた。
↓
https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_r_detail&target_report_id=9913
それまで5月以外の月に咲いた事は無い。
そして、このカキ子の親株(3頭株)がその年の12月(‘18)中旬に狂い咲きをまた開始。
↓
https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_r_detail&target_report_id=11752
このカキ子は上記の3頭株から外した5個のカキ子のひとつ。
外したのは約20年前、たしかこいつは1.5㌢くらいの直径だった。
ほかのカキ子4個は同好の知人にくれてやったが、これは形がいびつで整形してからと思いつつ今日まで手元に残してあった。
今や4㌢チョイまで大きくなり、毎年5月下旬に決まったように開花してた。
ところが、去年(‘18)2月に突如狂い咲きを始めた時は驚いた。
さらにビックリしたのは、その後ほかの花籠(これの親の3頭株と購入仕立ての古い輸入群生株)も続々と開花。
このカキ子と親株が続いて開花したのは、初の5月以外の開花とはいえ親子だから理解出来るが、買ったばかりの輸入球まで狂い咲きに付き合ったのには首をひねらざるを得なかった。
なぜ経歴の異なる花籠が相次いで開花したか?
花籠の栽培法で一昨年の秋から変わった事と云えば、それまでの35年間は厳寒期にフレームから屋内の暖房無しの部屋の窓際に取り込んでたのを、就寝まで植物育成灯を点灯した(室内の)水槽へ変更したって事だけ。
それも日没〜夜半までの間で、消灯後は床の上の段ボール箱に収納。
夜明けと共に庭のサボテン用フレームへ移動、夕方まで出来るだけ日光浴。
ま、夕方までっても我が家の庭は午後1時で隣のビルの陰に入り、後は日没まで反射光が薄ぼんやり当たるだけ。
つまり冬場に直射日光に晒されるのは最長でも4時間半。
あとの不足する光量は水槽内の人工灯で補給。
つまり、狂い咲きの原因が窓辺と段ボール箱の違いにあるとすれば、水槽を照らす蛍光灯二本(水草用トロピカルレッドと昼色光)と室内蛍光灯の違いだけ、という事になる。
本当にそれだけの相違で1年にも及ぶ狂い咲きが起こるものだろうか。それも出所の違う株がほぼ同時期に。
ったく、ミステリアスと云うほかはねぇ。
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‘19.1/20撮影
単頭の花籠。
20年前に親株から外し地降ろしした代物。
大体が花籠が開花するのは決まって5月。40年間栽培して常にそうだった。
それも下旬と決まっててそれ以外の日時に咲いた事は無い。
それを何をトチ狂ったか去年は事もあろうか2月にいきなりツボミを揚げ咲き始めた。
それどころか3月にゃその親株・新参の群生株まで開花、その年の9月まで続いた。
そしてまたこの1月の開花。
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