1.2019年2月11日 発芽1ヶ月
未完熟の実から取り出した多数の種子から奇跡的に出てきた芽は10個ほどでした。
この頃は一番多く流通しているベトニキフォリアだろうと思っていました。
2.3月3日 本葉が展開
本葉が展開してきた頃から生育は旺盛になり、どんどん大きくなっていきます。
3.3月30日 ポット上げ
10㎝ポットにエゾ砂8、ピート2で植え替えました。
4.4月14日 トゲトゲの葉
ベトニキフォリアの葉は細かい毛が密生しています。
大きくなってきた葉を触ると…、痛っ!!
トゲが突き刺さります。
「さ、さてはベトニキフォリアじゃないな!」
「お前はいったい何者なんだ~!」
という訳で、種類を調べ始めました。
5.4月20日 屋外に移動
春になって気温が上がって来たので、屋外に移動しました。
日光をいっぱいに浴びてしっかりしてきました。
まだ種類がはっきりしません。
6.6月2日 定植
暑くなる前に不織布鉢にエゾ砂9割、クリプトモス1割で植えました。元肥にマグアンプKを少し入れてあります。
春に買った別のホリデュラの成株に花が咲き(表紙写真)、葉の様子から、この苗もホリデュラっぽいと思い始めました。
7.6月14日 ホリデュラに確定
大きな本葉が展開し、形態が安定したところで種類がはっきりしました。
…君の名は、ホリデュラだったのですね。
8.7月13日 美味しそう
気温が上がってきて、少し元気が無くなってきましたが、大きな葉が展開した姿は野菜みたいです。
食べたらトゲトゲが痛そうですが、パリパリの葉は美味しそう…。
9.8月24日 復活
ホリデュラは青いケシの中でも最高所に生きる種類のため、暑さには非常に弱いだろうと思っていました。
実際、夏の暑さでほとんど全ての葉が痛み、新葉も出なくなって休眠状態になっていました。
ところが涼しくなるやいなや、春に休眠芽が芽出しするように葉を展開し、10日ほどで元の大きさの株に戻ったではありませんか!
結局、定植した5株すべてが何事もなかったかのように…。
ホリ、すごいヤツです。
10.9月7日 再復活
涼しくなって元気になったと思ったら、出てきた新しい柔らかい葉に病魔が襲いました。
腐った葉を切り、薬を撒いて再復活です。
涼しい時のホリデュラは呆れるほど丈夫で、アオムシに食われてもすぐに新しい葉を展開して元に戻ります。
これから冬までこの調子で育っていけば、来春の開花が期待できそうです。
11.10月20日 冬支度
気温が下がり新しい葉の展開がなくなりました。
まだ青々していますが、シナシナになってきました。そろそろ冬支度です。
12.11月24日 休眠芽
ホリデュラはちゃんとした冬芽を作ってから寝ました。
ちょっと見にくいですが、ピンク色の綺麗な冬芽ができています。
株もしっかりしていて、思わず来春の花を期待してしまいます。
よく寝て、綺麗な花を見せておくれ。
13.2020年 4月5日 活動開始
出て来ました~。
凍った鉢土が解けて、イソギンチャクのような赤い芽がほどけ始めました。
今年は雪が少なかったためか、冬の間に凍死した株もあり、生き残った株は3~4株です。
14.5月23日 さて、咲くのかな?
少雪の冬を乗り越えて生き残ったのは3株でした。
葉を展開してきました。
葉もしっかりして、トゲトゲも強烈になりました。
ホリデュラらしい姿になって、開花への期待が膨らみます。
どうか無事に咲きますように!🙏
15.6月14日 蕾~!
順調に成長する優等生のホリデュラ君、ついに蕾を見せてくれました~。嬉しいですね~。
イガグリ頭の蕾に期待は高まります。
16.6月21日 開花!
咲く!と決めたら、すぐの人のようです。
蕾が見えたと思ったらグングン伸びて咲き始めました。
他の株も間もなく咲き始めそうです。
気温が低めだったので、赤みの無い純粋な青い色で開きました。
紺色のような深い青と薄黄色の葯との対照が鮮烈で、とても美しいです。
17.7月1日 満開!
感無量。
言葉もありません…。
18.7月24日 実ができています
ホリデュラは一稔性、開花後に急速に株が衰弱しています。
さて、種子は採れるのでしょうか?
19.8月14日 収穫
草体は枯れ、実の先が割れて種子をこぼし始めました。
収穫して乾燥後、種子を取り分けます。
ホリデュラ(Meconopsis horridula)はヒマラヤの青いケシの中でも最も高所、標高4,000m~5,000mに生育する種類です。
葉から茎、蕾に至るまで鋭いトゲに包まれ、苛烈な環境で深い青色の花を咲かせるその姿は、最も高山植物らしい種類だと思います。
昨年夏に花の終わった種類不明の青いケシの見切り品を見つけ、その実から取り出した種子から育ててきました。
大きくなって種類がホリデュラだとはっきりしましたので、レポートします。