1.根の状態をチェック
枯れているような枝ですが、節にしっかりと太い芽があり鉢底から芽が確認している株を選びましょう。この時期であれば、一度苗は、水洗いして根の状態をチェックしてみます。黒ずんでいる根やネマトーダの有無を確認します。苗木は1年生苗(2,5~3号ポット)よりは2年生苗(3~3,5号ポット)のほうが、丈夫で育てやすく来春花が見られるので、2年生苗からがお勧めです。
系統・遅咲き大輪系 分類・新旧両枝咲き
2.栽培スタート 2011,03,09
根が思っていた以上に広がっていたので、10,5cmポットから18cmの深鉢に植えつけます。鉢底土を入れ、用土を少し足して、支柱を立ててそこに根を広げます。深植えが基本なので、鉢の縁から芽の位置が3~4cm下になるように両手で作業しながら、用土を入れ植えつけ終了。しっかりと、鉢底から水が出るまで2~3回与えてから、定位置に置き栽培開始。作業は、根が乾かないように早めに行います。
3.成長中 2011,4,11
力強い新芽が動き始めました、良く見ると地中付近に、もう1本芽が動き始めています。恐らく、前年枝の節の場所からの芽が動いたものと思います。土をかけてこれも一緒に芽を動かしてしまいます。あと2~3節新芽が伸びたら、1回目の剪定を行い基本の株作りをスタートします。予定では、2~3週間後になるのでしょうか。力強く太い芽なので伸ばせば恐らく花が咲きますが(状況によっては秋に咲かせるかも?)まずは株作りです。
4.株作り・1回目剪定
株作りを始めます。枝が6~8節伸びたら株元から2~3節残して剪定します。(赤い印の部分で剪定)剪定後、葉の付け根の脇芽が伸び出してきます。剪定する2~3日前に水肥を与えておくと株に力がつきます。そのまま1本で育ててしまわないように注意します。伸びてきた枝は大切に成長させます。剪定する部位は先端部ではなく、株元ではなく中間の部位と言うことです。
5.株作り・2回目の剪定
1回目の剪定が終了後、約1カ月弱が経過しました。株に力があったせいか、思っていた以上に新枝が色々な場所から出てきています。通常は主枝を剪定したので2本のはずが、嬉しいことに6本も地中を含め新芽が伸長中です。6~7節伸びたので伸びた枝元から2~3節の場所で剪定します。(赤い印の場所で剪定)その後伸びた枝が、来年花を咲かせるための主枝になります。日常の管理をしっかりと行い、株の充実を図ります。
6.枝を誘引して株を作る
2回目の剪定後も、やはりさっぱりとなってしまいました。これから伸びてくる枝は、来年花を咲かせる大事な枝となるので、支柱や行燈等を立てて誘引していきます。株に力があるので、蕾が出てきて恐らく花が咲くでしょうから、品種確認を含めて数輪であれば咲かせても問題ありません。枝の誘引はまめに行い、絡まないようにまめに誘引することに心がけます。肥培管理に努めて、水切れの内容に生育の促進を図りましう。
7.蔓の誘引はまめに
剪定後新芽の伸びが始まりました。支柱を立て、斜め上に誘引していきます。この伸びた枝の節に来春の花芽が出来ます。枝が太くなるように、良く日に当てて日常管理をしっかりと行います。梅雨時期です。特に病気が発生しやすい時期です、予防に心がけ定期的に薬散したいものです。株に力があるので、先端部に小さな蕾が見えてきました。品種確認も含めて数輪咲かせても良いと思います。(蕾が見えていなくても心配ありません)
8.開花確認
2回目の枝を剪定した後に、伸びてきた枝に株が充実していると花が書きます。暑い時期なので開花期間も短くなりますが品種のチェックをしてみます。株の体力消耗のため、開花の部位は早めに切り戻します。暑い季節なので、水肥を!通常の倍ぐらいに薄めたり、活力剤を与えて株の充実を図ります。
9.初夏に咲かせるための冬剪定・剪定前
花を確認後、剪定して再度花が咲いてしまいました。その後は、寒さと共に休眠期に入った状態です。茶色く枯れたように見えますが、枯れているわけではありません。この時期に、春に良い花を咲かせるための剪定を行います。この系統は、小さな芽でも伸びながら花を咲かせるので、プックリ丸みを帯びた芽の状態でなくても心配ありません。(プックリにこしたことはないが・・・)
10.初夏に花を咲かせるための冬剪定・剪定後
先端部の細く枯れている部分から下に向かって芽を確認していきます。この時期であれば、芽の状態がわかるのでプックリ丸い芽を確認して(小さくても大丈夫、あまり小さいのはダメですが・・・)その節の上で剪定します。もったいないではなく、枯れている枝を残しても無駄なので、しっかりチェックです。剪定後はサッパリとしました。鉢底から根が出ていたので1回り大きな鉢に植え替えです。(その後の作業は2月3日の日記参照)
ロマンティカは、遠くからでも人目を引く濃紫の花弁に黄色い花芯がチャームポイントの金子の好きなお勧めクレマチスの1品種です。丈夫で育てやすく、多花性と言うのも見逃せないポイントです。濃紫の花は、一株(鉢)で楽しんでも良し、ガーデンで他の花色のクレマチスと共に合わせても良しと、色々なシーンで楽しめるクレマチスの品種です。まずは、花を見る前に今年は株を作り、来季から本格的な開花を楽しみましょう。