1.種を洗う(10月26日撮影)
コミュニティでお世話になった方から、送っていただいたシデコブシの種です。 赤い実が付いたままでは発芽しにくいので、よく水洗いしてみると、綺麗な黒い種が10粒ほどありました。
このうち何粒発芽してくれるのでしょう?
長い道のりがスタートしました。
2.用土(10月26日撮影)
今回使用したのは、「挿し芽・種まき培養土」というもので、ココファイバー・ピートモス・赤玉土・鹿沼土・パーライトを配合したものです。
今まで、種から育てるということがなかったので、こういう専用土があるのなら使ってみようと思い購入しました。
3.種蒔き(10月26日撮影)
苗を購入する時に植えてあるポットを使って、種まきです。穴をふさぐために炭入りの鉢底石を入れ、その上に「挿し芽・種まき培養土」を置き、小指で穴をあけて種を一粒ずつ落とし込みました。
1つのポットには2粒ずつ入っています。
この日から1週間は、朝晩に水やり、次の1週間は一日一回の水やりです。発芽する春までの間に、寒い冬が来ますが、今から徐々にならしていけば戸外に置いたままでも耐えられるかな?
4.発芽(5月4日撮影)
春になり、4月には小さな芽のようなものを見ていましたが、これがシデコブシであるという確証がありませんでした。5月に入ってようやく、幹の部分が木であるらしいことがわかるようになりました。
無事発芽・・成功したポットは3つ。出てきた芽は4つ。
1つは少し小さいです。
5.成長と植替え(6月16日撮影)
ここまで大きくなれば、根も張ってきて植え替えにも耐えられるかと思い、夏が来て木の負担が大きくなる前に植え替えることにしました。一番小さい苗は、秋になるまでそのままポットで置き、他の3本は、どれか一つだけでも夏を越せるよう、念のために違う鉢に植え付けることにします。1つは厚手の陶器鉢、1つは素焼き鉢、1つは2重底のプラ鉢です。全部の鉢に通常の培養土と、バークチップを混ぜたものを入れました。
6.歳月が流れ・・2015年夏
小さかった3株のシデコブシも、それぞれの鉢でしっかりとした葉を茂らせるようになりました。
冬にはすべて葉を落とすので、気をもみましたが、春になってすべての苗木に青々とした葉がついたのを見てほっとしたものです。(8月31日撮影)
7.青い陶鉢はもう手狭(9月16日撮影)
青い小さな陶器の鉢は、もうひっくり返りそうになるくらい背が伸びてきました。五葉の松の下で過ごしているので、夏の暑い日差しにも負けず、程よい風が吹き大きく成長してくれました。
8.ちび助は(9月16日撮影)
同じ日の撮影でも、小さかった方の鉢植えは水切れを起こしやすいので、糸檜葉(イトヒバ)の下にある大きな躑躅(つつじ)の足元に生い茂るシダに守ってもらいながら夏を越しました。台風の時でも、ここならば大きな影響も受けることなく安心でした。
9.植え替え(9月23日撮影)
大きく成長して狭くなってしまった青い鉢は、白い二回りも大きなプラ鉢に植え替えました。
大きい鉢になれば、排水性もよくする必要があり、底には鉢底石、軽石の小粒を重ね、その上に通常の培養土を重ねました。置き場所は、ヤマモモの下の盆栽棚です。
今までよりも午前中の日差しに恵まれるので、根元の乾燥を防ぐために、少しだけ苔を置きました。
10.そして2016年・・(5月8日撮影)
この冬も又、厳しい戸外で葉を落としながら過ごし、早春になって急に暖かくなり、小さな芽が出てから、季節外れの雪が降ったので一気に葉が枯れこんでしまいましたが、マルチングしてあったので根には響かなかったらしく、再び芽吹いてくれました。
今年もこうしてまた一回り大きくなりました。
次は、何年後に初めての花を見せてくれるのか、今から楽しみです。
シデコブシは愛知県、岐阜県、三重県の一部の東海地方を中心とした限られた範囲に分布し、「絶滅危惧II類」に分類されているそうです。こちらのコミュニティでたまたまこれを育てていらっしゃる方から、種を戴くことができたので、地域的にもうまく育つ可能性がある我が家で、何とか育ててみたいと思います。花が咲くまでは植え付けてから6~7年といわれますから、気長に取り組みます。
(6月16日撮影)