今、熱い植物「コノフィツム」

コノフィツム・ウィッテベルゲンセ
コノフィツム・ウィッテベルゲンセ(Conophytum minimum)「二つとして同じものがない一粒ごとに異なる模様を楽しむ。(長田 研)」

第20回 生きている宝石…コノフィツム ― 今、熱い植物アーカイブ

南アフリカに生きる鉱石のような植物

ハマミズナ科の多肉植物はメセン類などと呼ばれ、独特の姿で愛好家も多い。その多くは南アフリカ原産。

「メセン類のなかでも大きなグループであり、人気が高いのがリトープスとコノフィツム。いずれもほかの植物にはない、独特の姿が魅力です」

そう語るのは多肉植物のナーサリーを営む長田研さん。

「メセン類のなかでも、私が近年個人的にも注目しているのがコノフィツム。形がおもしろく根強い人気があります」

コノフィツムを含むメセン類は春になって生育が鈍るとともに表皮が傷み始め、秋になるとその皮を押し広げるようにして新しい葉を広げる「脱皮」を行うのも目を引く特徴だ。

「個体によって形が若干異なることもあるだけでなく、種類によっては表面に模様が入るものがあります。ハオルチアなどでは『窓』と呼ばれる透きとおった部分の模様で選ぶことがありますが、コノフィツムにも、模様で選んだり集めたりする楽しみ方ができるものがあるんですよ」

コノフィツムは、多肉植物のなかでは華やかな花を咲かせる。

「花が昼間咲くものもあれば、夜に咲くものもあります。昼間咲いていると仕事で出かけていると見られませんが、夜に温室を見に行って花が咲いているのを見ると、ちょっとうれしい気持ちになります。夜咲きの種類は、昼間お仕事をされている方におすすめしたいですね」

長田 研

長田 研(おさだ・けん)

園芸研究家。静岡県で多肉植物のナーサリーを営む。


いろいろなコノフィツム

群碧玉
群碧玉(Conophytum minutum以前からよく栽培されている種類。
コノフィツム・スワネポエリアナム・ルブロリネアツム
コノフィツム・スワネポエリアナム・ルブロリネアツム(Conophytum swanepoelianum ssp.rubrolineatum小さな粒に赤い模様が入る。
コノフィツム・ブルゲリ
控えめな花を咲かせることが多い多肉植物のなかにあって、コノフィツムは人目を引く花を咲かせる。写真はコノフィツム・ブルゲリ。

撮影/田中雅也 編集/土屋 悟 取材協力/カクタス長田

『NHK趣味の園芸』テキスト大好評連載「今、熱い植物」アーカイブ
この記事は『趣味の園芸』2018年11月号「今、熱い植物」を編集、抜粋したものです。

コノフィツム

コノフィツムの一覧

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