善林六朗[園芸研究家]
カイガラムシは、ほとんどの庭木、多くの果樹のほか、観葉植物、洋ラン、サボテンなどに寄生します。この虫は種類が非常に多く、種類によって体形や習性などが異なります。ふ化したばかりの幼虫は扁平な楕円形で、あしをもち移動しますが、成長にともない、種類に特有の体形や色などになります。雌の幼虫は成長するとあしが退化し、幹や枝などに一生固着するものが多いですが、固着後再びあしが生じて移動するもの、あしが退化せず一生動き回るものなどもあります。
寄生した植物の幹、枝、葉などの汁を吸うため、株の生育が悪くなり、被害が激しい場合は枝や株が枯れます。また、虫が出す排せつ物にすす病などが発生することも多く、庭木、観葉植物、洋ランなどの観賞価値も下がります。
代表的なものとして、貝殻のような殻をかぶっているヤノネカイガラムシやカタカイガラムシなど、ロウ物質で体が覆われたルビーロウムシやツノロウムシなど、体の表面が粉状の物質で覆われたコナカイガラムシなどがあります。
植物を購入する際はカイガラムシがついていないものを選びます。枝が込んで通風が悪くなると多発しやすいので、剪定を適切に行います。冬に枝や幹についた虫は歯ブラシなどでこすり落とします。
幼虫が少し大きくなると、体が殻やロウ物質で覆われ、薬液が浸透しにくくなって防除効果が低下します。そのため、適用のある薬剤がある植物で、薬剤で防除する場合は、幼虫のふ化直後の時期に薬液を散布することが肝要です。また、虫が休眠する冬に、植物の休眠期用の薬剤を幹や枝などに散布し、翌春からの発生を予防するのも有効です。
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