善林六朗[園芸研究家]
ハムシ類は、成虫の背中が硬い甲虫の仲間で、野菜、庭木、果樹、草花など広範囲の植物に寄生します。春から秋に発生し、成虫は葉を食べて土の中に産卵します。ふ化したウジムシ状の幼虫は、種類により、葉か根のどちらかを食べ、土の中で蛹(さなぎ)になります。この虫は、種類によって成虫の背中の色や模様、食べる植物の種類などが異なります。大きな害を与える代表的な種類は、背中が橙黄色のウリハムシと、黒い背中に黄褐色の斑紋があるキスジノミハムシです。ともに野菜を食害し、幼虫は根を食べます。庭木に寄生するハムシ類には、幼虫も葉を食べる種類が多く見られます。
ハムシが多数寄生すると、葉や根が著しく食害され、植物の生育は悪くなります。特に根を食害されると、株はしおれ、ひどい場合には枯れます。そのため、野菜などは品質が悪くなり収穫量も減ります。庭木や草花では観賞価値も下がります。
ハムシの種類は非常に多く、山野の植物にも広く発生が見られます。しかし、身近な植物に目立つ害を与える種類は比較的限られ、前述のほか、サンゴジュハムシ、ヘリグロテントウノミハムシ、クロウリハムシなどがあります。
見つけやすい成虫を、動きが鈍い朝方など気温の低い時間帯に探して捕まえます。葉を食べる幼虫を見つけたら、払い落として捕殺したり、寄生する葉ごと摘み取ったりして処分します。野菜などは、周辺の土を銀色のポリエチレンフィルムで覆うと、成虫の飛来を少なくできます。
適用のある薬剤のある植物で、薬剤を使用する場合は、根を食べる幼虫を防除するため、タネまきか植えつけの際に粒剤を土壌に混ぜ込みます。葉を食べる幼虫と成虫の防除には、その発生時に薬液を散布します。
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