善林六朗[園芸研究家]
コガネムシは、成虫の背中が硬い甲虫の仲間で、野菜、果樹、庭木、草花など広範囲の植物を食害します。
一般的に、成虫は晩春から初夏にかけて羽化して葉や花などを食べ、夏に土中に卵を産みます。ふ化した幼虫は黄白色のイモムシで、土中の有機物や根を食べて育ち、晩秋に地中深く移動して越冬します。幼虫は春から再び根などを食べて育ち、やがて蛹(さなぎ)になり、成虫となって地上に現れます。
成虫は晩春から秋にかけて、葉を葉脈だけ残して網目状に食べたり、花弁や花芯をぼろぼろにしたりします。幼虫は、夏から翌春にかけて根を食べます。
そのため、成虫や幼虫が多く発生すると、植物の生育が悪くなるうえ、野菜や果樹では品質が低下して収穫量も減り、庭木や草花では観賞価値が下がります。特に根をひどく食害されると、野菜苗などだけでなく、樹木でさえ枯れることがあります。
植物を加害する主な種類には、ドウガネブイブイ、ヒメコガネ、マメコガネなどがあります。
成虫は動きが鈍い早朝などに、樹木にいるものでは枝を揺すると落ちてくるので、探して落として処分します。野菜や草花でも払い落とすか捕殺します。また、成虫が好んで卵を産む未熟な有機物は、土中に施さないようにします。植えつけやタネまきの前に土に堆肥などの有機物を混ぜて耕すときには、中に幼虫が潜んでいないか注意し、見つけしだい捕殺します。堆肥をつくるために積んだ有機物は、ビニールなどで覆い、成虫が産卵しないようにします。
適用のある薬剤がある植物で、薬剤を使用する場合は、幼虫の防除に、タネまき時か植えつけ時、あるいは生育期に粒剤を土壌に混ぜ込みます。成虫の防除には、成虫の発生時に薬液を散布します。
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