善林六朗[園芸研究家]
軟腐病は、野菜や草花などの葉、茎、根、球根などに発生します。多くの場合、最初は植物の地際部分が水でしみたようになり、やがて黄褐色などに変わって軟らかくなり、腐ります。腐敗はそこから周辺に拡大し、地下部に広がると、球根や根にまで進むことがあります。この病気は腐敗した部分から強い悪臭を生じるのが特徴です。
発病した部分は腐って枯れるので、植物の生育が悪くなります。特に、養分や水分を株全体に供給する働きをもつ地際部や地下部が発病すると、株がしおれたり栄養不良になったりし、ひどい場合には株が地際で折れて倒れたり、枯れたりします。そのため、野菜は品質が悪くなり収穫量も減ります。草花は観賞価値も下がります。
気温が高く雨が多い、梅雨から秋雨にかけて発生しやすくなります。また、土壌水分が多い場所や水はけが悪い場所で発生が多く見られます。軟腐病の病原菌は土壌中にいるので、前年発生した場所で同じ植物を栽培すると発病しやすくなります。また、病原菌は植物の傷口から侵入するので、植えつけなどのときに手荒く扱ったり、台風で傷ついたり、害虫の食害のあとが多い場合なども発生が多くなります。
植物を栽培する場所の水はけをよくし、植物に水を与えすぎないようにします。前年発病した場所に同じ植物を栽培しないようにします。苗の植えつけなどはていねいに行い、害虫による食害を防ぎ、植物に傷がつかないようにします。発病すると、薬剤を使用しても高い効果が得られにくいので、発病した株は見つけしだい根ごと抜き取り、ゴミとして処分します。
適用のある薬剤がある植物で、薬剤を使う場合は、発生しやすい時期や台風直後の予防散布が効果的です。発生後は発病株を取り除き、薬液を散布します。
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