善林六朗[園芸研究家]
アザミウマは、スリップスとも呼ばれる体長1~2mmの小さな昆虫で、野菜、草花、果樹、花木など多くの植物の花、葉、果実などを加害します。成虫は体が細長く、葉に卵を産みます。幼虫は小さなウジムシ状で、葉を食害して成長します。成熟した幼虫は葉から落ちて土中で蛹(さなぎ)になり、やがて羽化して成虫になると地上に出てきます。
花が被害を受けた場合は、花弁の色がかすり状に抜けたり、しみや褐変が現れたりします。葉の場合は、かすり状の白色や褐色の斑点などが生じ、新芽の変形も起こります。果実の場合は表皮が褐色のかさぶた状やケロイド状などになります。また、一部の種類はウイルス病を媒介します。そのため、虫の多発やウイルス病が起こると、植物の生育は悪くなり、収量や品質の悪化や、観賞価値の低下を招きます。
アザミウマには多くの種類がありますが、植物を加害する主な種類は、成虫が黒っぽいネギアザミウマやヒラズハナアザミウマ、成虫が黄色いミカンキイロアザミウマやミナミキイロアザミウマなどです。
防除するには、まず、アザミウマの姿が見えず、食害のあとがない苗を購入します。虫の発生源になる周辺の雑草は取り除きます。虫が花に潜り込むと薬剤が効きにくいので、花がらや被害が大きい花はこまめに摘み取ります。また、育苗中は苗を防虫ネットでトンネル状に覆ったり、成虫が嫌う光線反射シート(全面で光を反射するものがよい)を植物の周囲に敷いて成虫の飛来を減らしたりする工夫も効果的です。
適用のある薬剤がある植物で、薬剤を使う場合は、タネまきか植えつけ時、または生育期に、粒剤を土壌に混ぜ込みます。発生したら薬液を散布します。
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